Minako Amamiya

雨宮美奈子、美徳はよろめかない

いよいよ今週末!舞台『泡雪屋流寓譚』に出演します〜見どころや配役の解説、変更点など〜

人生ってば、いろんなことがあります。 

楽しいことだけでなく、ときには悲しく信じられないことだって、突然訪れます。そんな人生の濁流もすべて受け止めながら、この夏を生き抜いてきました。どうも、雨宮美奈子です。

 

さて、そんなわたしですが、以前からお伝えしていたようにいよいよ今週末、9月13日(金)&14日(土)の2日間、演劇舞台に出演します!

 

【過去のお知らせブログ】

9月、舞台『泡雪屋流寓譚』に出演します 《チケット予約開始のお知らせ》 - 雨宮美奈子、美徳はよろめかない

《ご予約はこちらから》
https://www.quartet-online.net/ticket/ryugu?m=0mdccjc

 

 

ーーーー女たちは、絶望の荒野で踊る。

 

泡雪屋流寓譚

 

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いよいよ、いよいよです。

正直いえば、緊張はしています。でもそれ以上に、頑張りたい、観て欲しい、やったるぞ、という胸の高鳴りも覚えています。

 

この舞台の仲間となる共演者のみんなには、この夏、たくさんの迷惑をかけ、でもたくさんのことを教えていただきました。感謝しかありません。

その集大成。その全てをぶつけます。

言えることはただひとつ。

 

観に来てください!

 

お願いです。心からの、お願いです。

皆さんにお願いすることの少ないわたしです、たまにはわがまま聞いてもらえませんか。観に来たことを後悔はさせません。約束します。

 

《予約はこちらから》
https://www.quartet-online.net/ticket/ryugu?m=0mdccjc

 

 

それは、ストリップ小屋を舞台に戦う女たちの物語。

男にも、女にも、どんなあなたにも、きっと刺さる。
不幸な女子たちを侮ることなかれ、わたしたちってば男性器ごときに振り回される存在じゃないんでね、その生き様をとくとご覧あれ!

……ってな感じです、あと前回書きそびれたんですが「パフォーマー」たちが本当に超豪華なんですよ。俳優陣とはまた違う、舞台に華を添えてくれるパフォーマーたちには美女が勢ぞろい。本物の……SMの……女王様も来てくれちゃうんで、緊縛も観れちゃいます。

ちょっぴりディープで、エロティック。そんな空間を楽しめることかと思います。そのあたりもぜひ楽しみにしていただければと思います。

 

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(撮影:イマイトシヒロさん)

 

こちら全4公演となりますが、一回一回が同じ役者で配役の変わるシャッフルキャストとなっており、4回見れば「4つの違う物語」を感じていただけます。演出も4回ともぜんぶ、違うんです。

 

 

ひとつだけ、変更点のお知らせです。

事情あり、わたしの配役が「金曜 夜」のみ変わりました。

事前にお伝えしていたよりも出番が少なくなりますので、もしも金曜夜に予約してくださった方で、「雨宮さんを観たいと思ったのに……」ですとか、「もっと踊って歌って脱ぐ役が観たいぞ?」なんて人は、このあとの説明をぜひともチェックして、たとえば昼公演など別の回にご自分で簡単に予約変更もできますので念の為、ご確認いただければと思います。

 

さてさて、以下、配役と解説です!

 

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4公演の中で、わたしの担当する役についてご説明いたします。

 

13日、14日ともに昼公演は『美里役』をやります。

美里は……ストリップ劇場「淡雪屋」のナンバーワンと名高い、超売れっ子。まさに王道で美人な彼女にはファンも多く、みんなに愛される人気者!しかし、そんな大人気ストリップ女優なのに、彼女は好きになった男に勝手に振り回されることに。

自分の人生は絶対に自分が決めていく……って誰が決めたの?

……といった感じの役を担当させていただきます。ど王道美人の役をやるわけですが、日常生活では卑屈なわたしが、どこまでクラスの中心人物みたいな役をできるのか……ご期待ください♡

 

13日夜は、かわい〜い『ウサギのミミ役』をやります。

解説はある意味不要かもしれません、そう、人間ではなく“ウサギちゃん”をやります。出番はとっても少なめですが、なのにその割にはインパクトは抜群に残ります。いやはや、おいしい役ですね。人間の言葉は話しません(話せません)が、全力でウサギです。

あ、そういえばウサギって……365日、年中発情期らしいですよ。それはそれは大変……ですよね。ええ。

 

 

さてさて、気になる最終回!千秋楽!

 

最終公演となる14日の夜は『黒雪役』をやります。

ヒモ男を家に住まわせて、必死にお金を稼いでくる頑張り屋さんの黒雪もまた、ストリップ劇場「淡雪屋」の女優。まだまだかもしれないけれど、一生懸命にストリップに取り組み、日々を生き抜く女です。

そりゃ……いつかは結婚なんて、してみたい。でも、結婚する以上に幸せなストリップという表現に取り憑かれている。ヒモ男を飼ってしまうのは、やっぱりどこかに心の拠り所が欲しくて寂しかったから。そんな男を信じてみたかったのは、だめですか?

ねえ、女が性を売って何が悪いの?

……というような役です。

 

ネタバレをしないように書こうとすると、どうしてもふんわり抽象的になってしまいますが、でもその物語のすべては是非とも劇場で観ていただきたい!と思っています。

どの回も全力でおすすめですので、ご都合に合わせて来ていただく、ないしは複数回観ていただく、とハッピーなわけですが……

「雨宮美奈子がたくさん出る回がいいかな」という方には、昼公演(美里役)か千秋楽(黒雪役)をおすすめしておきます。脱いで踊るぜ! 

 

 

好きな男のために生きようとする
ノリノリで楽しいナンバーワン看板女優「美里」

 

発情期に振り回されるウサギの「ミミちゃん」

 

ときにヒモ男を飼ってしまうけれど
誰よりもストリップを愛し、戦う女「黒雪」

 

 

さて、あなたはどの回にきてくれますか?それとも全部?

 

とにもかくにもわたしの全力の姿、頑張る姿、観にきてください!

https://www.quartet-online.net/ticket/ryugu?m=0mdccjc

 

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(撮影:イマイトシヒロさん)

 

金曜日と土曜日。昼と夜。

今週末、阿佐ヶ谷の劇場でお会いしましょう。以上、雨宮美奈子でした!

 

於 ザムザ阿佐谷
阿佐ヶ谷駅より徒歩10分
 
9月13日(金) 11:30 / 19:30
     14日(土) 11:30 / 17:00
上演 約90分
 
料金
パイ投げ 4500円 (※お客様がパイ投げを受けます)
前売料金 3000円
当日料金 3500円
リピーター割 1500円
通し券 7000円 (これだけで4回来れます、お得!)

 

www.minako-amamiya.xyz

 

ただ、圧倒的で。『 #天気の子 』公開初日に観に行ってきた(ネタバレなしの感想を興奮したまま書きます)

 

あまりの、すごさに。

ちょっとまだクラクラするというか、胸が苦しくなるほどに打ちのめされているのですが、どうしても今のこの感情や気持ちをきちんと記しておきたくて。

映画館を出てそのままにパソコンに向かい、勢いづいたままこの文章を書いています。

 

 

新海誠監督作品 天気の子 公式ビジュアルガイド

 

公開初日の今日、平日の朝9時から映画『天気の子』を観てきました。

新海誠監督による、『君の名は。』から3年ぶりの新作です。

 

何がどうすごかったのか、これから劇場に観に行くか迷っている人たち向けに、または劇場であの感情を共有したであろう人たちに向けて少し書いてみます。

以下、ネタバレしないように気をつけて書きます。核心には触れませんがあらすじには触れます。オタクならではの早口っぽい喋り方ですがお許しください。

 

先に言っておくと、どストレートで清純な『君の名は。』に続く次の物語は、泥臭くてアウトローな10代の汚さと大人の不条理な愚かさが詰まっていました。前作が表なら、本作が裏。描き方が真っ向から逆です。

そしてただひたすらに圧倒的で、ただひたすらに美しい作品でした。

 

世界は、狂ったままでいい。

 

主人公・帆高(ほだか)は、16歳の“少年”。

それは地方の──きっと何もなくてつまらない離島──を地元にもつ彼が、なんのアテもなく東京へと家出するところから物語は始まります。 

 

「どこか働ける場所はないですか、学生証や身分証なしで」

そうインターネットの知恵袋に問いかける彼の姿は、不器用で背伸びしたがりな、ただの“少年”です。

 

東京に住んでいる人ならば、すぐにわかる固有名詞のある風景がこれでもかというほど出てきます。

個人的に印象に残った場面を、軽く書き出してみただけでも以下のことが記憶に残っています。

 

新宿の風景、代々木のビルへの距離。

 

都会の座席の小さなマクドナルド、銀座の時計台。

 

スカイツリーのわかりやすさ、ネカフェ・マンボー店員の冷たさ。

 

新宿から大久保につながるラブホ街、池袋のビジネスホテル。

 

iPhone、Yahoo!知恵袋、ガチャガチャの並んだ街並み。

 

山手線のアナウンスと息遣い、雨に弱い都市構造。

 

芝公園のわざとらしく整備された美しさ、都バスの渋滞。

 

田端駅の坂の上、チキンラーメンとプレミアムモルツ。

 

JNNの速報、騒ぎ立てるマスコミ、無責任な大人たち。

 

もはや、いったい全体それぞれの会社にどうやって許可をとったんだろう?

 

そう思うほど緻密に、現実世界の温度感をそのままにアニメ表現をしているものだから、日本に住んでいる人には、そして東京に住んでいる人にはなおさらに、身近なファンタジーとして距離を詰めてくる表現がちりばめられています。

 

マクドナルドもYahoo!も。

決して全てがいいように描かれているわけじゃないのに、社会倫理がうるさい昨今であんな表現が許されてしまうのは、前作の『君の名は。』で大ヒットを飛ばしたからこそ。

そうじゃなければ許されない、実績があるからねじ伏せられたのであろう表現の連発でした。これがまず、すごい。

 

だからこそ。

高校生がラブホテルに逃げ込むことも、新宿の歌舞伎町で未成年を水商売につけようとするスカウトマンが存在することも。マクドナルドを頬張る高校生の姿も。実際にあるからこそ、リアリティのある表現を細かく描くことができ、この作品は肌に触れそうなほどの近さを実現したのだと思います。

 

協賛がこれでもか、というほどついたアニメ作品だという捉え方もできると思いますし、そこに対して批判を向けるひとも多くいるのでしょうが、協賛の正しい使い方ってこれじゃないかな、と個人的には思いました。

 

「これは、私たちの日常生活の延長線上にある物語である」

 

そう錯覚させるための仕組みなのだし、できるかぎり物語に邪魔させるような表現はできるだけないようにさせる努力が詰まっていたので、私としては大歓迎でしたし、この表現が面白さに拍車をかけていました。

(完全に余談ですが、ゲーム『龍が如く』をプレイして歌舞伎町にいくのが楽しくなったようなタイプの人にはドンピシャの映画だと思います)

 

 

ここからさらに踏み込むと、『君の名は。』ってのは優等生な物語だったということは皆さんの記憶にも新しいでしょう。

 

協賛もつけやすいし、高校生の純真な部分を見事に描ききっている。その面を知っているからこそ、多くの企業は「次はよろしく!」などと協賛を安心して委ねていたのかもしれません。期待はすごかった、と思われます。

 

新海誠監督はもしかすると、ここで舌打ちして作った作品なのかも、しれません。

述べた通り、この作品にはダーティーな部分が多くあります。警察につかまりそうなことも、18歳未満の未成年が入っちゃいけない場所に高校生が入ることもある。なんなら、高校生がお酒を飲みそうにもなる。

でもそのダーティーな、危うさが面白さを支える屋台骨でもあります。

 

そんなリアリティのある世界には、もちろんリアリティのある大人が登場します。いやあ、思い出すだけでヒリヒリしてしまう。

 

誰しもが“無責任”に願う、「天気が良いと嬉しい」というささやかな欲求。本当は誰かがコントロールできるはずのないものを、もしもひとりの少女がコントロールできてしまったら。大人は。

 

正しいと“思われる”ことをした、少年少女。

誰かの笑顔が見たくて始めたはずの、晴れ女。

だけどその正しさに首が締められていく姿は、もう見ていられない。

 

運命に翻弄される少年少女の、無茶な抵抗。

不法就労させたのも、拳銃を持っていたのも、すべて“正しくない”ことなはずなのに、正しさで少しずつ追い詰められていく、少年少女。

 

本当に狂っているのはどっちだろうか……いや、どっちも狂っていたのかもしれない。だって、世界は狂ったままでいいのだし。というか、悪意なく世界を変えてしまったとして、それを誰かが責めることなどあってはいけないのだし。

 

 

「こんなにも異常気象が続くなんて最近の天気はやばいね、ついに狂ってしまったね」

 そうやって発言する私たちの日常。

もしも誰かがその天気のために犠牲になっていると知ってもなお、個人的事情で結婚式だの運動会だので晴れて欲しいと思ってしまう、私たちの横暴さ。

それはもちろん、天気に限ったことではないでしょう。誰かがそうしてくれたらいいのに、と思って過ごす人の多さ。

 

そこをシンプルに描いていく本作は、天気────つまり天の気分という、人の力ではどうしようもないはずの圧倒的なものに対して抗う東京の、人間の姿を描いています。

そしてそれを動かせると知ってしまったときの、人間の姿、動き方。

 

天候が狂っている? 天気が狂っている?

狂ったっていい、世界は狂ったままでいい。

“少年”が無理に大人に立ち向かう姿もまた、狂っているのかもしれない。

「人生を棒に振ってまで彼は……」と大人は言う。

私なら、どちらの肩を持つだろうか?

 

 

 

そうストンと腑に落ちる、肩の力がおりる、自分の日常の無責任な発言を思わず恥じてしまいそうになる、ミラクルの詰まった作品でした。

 

『君の名は。』の感動をもう一度?

バカ言え、世界はもっと狂っている、狂ったままでいいってお前らだって知ってるだろ。認めろよ。

 

新海誠監督の、そんな声が聞こえてきそうな作品です。拳銃を持ち歩いている人間が狂っていない、わけがないだろう?

 

(またもや余談ですが、個人的には『君の名は。』は例えるならMステで見るタモリさん、『天気の子』はタモリ倶楽部で見るタモリさんの顔だなと思いました。要するに裏表になっているということが言いたい!!!)

 

映画のための音楽か、音楽のための映画か?

 

本作では映画『君の名は。』で音楽を務めたRADWIMPSが、またもや音楽を担当しています。

これがまあ、映画のために音楽を作ったのか、音楽のために映画を作ったのか、いやどっちもかもしれない、どっちかだとしてもどっちもだろう、というぐらいのビートで脳に振動を伝えてくる設計で音楽が作られていたように思います。

 

まあ、あれだ。とにかく見て……。

この予告編だけでいいので、まずは、見て……。

 

 

 

(重力が眠りにつく1000年に一度の今日は、きっと今日だ!)

 

初期の頃(メジャーデビューした2006年のあとぐらい)から一応RADWIMPSを知っているけれど、なんというか、いや、なんていえばいいんだろう。

 

最近の作品(「君の名は。」の曲含む)での印象的なリズム感をそのままに、だけど初期の頃を彷彿とするほどまっすぐで、聴いているこちらが恥ずかしくなってしまうほどにストレートな歌詞がガツンと合わさって。

音が消える瞬間に耳に残り香を残していくような、引き込まれて一瞬ふわっと鳥肌が立つような、そんな感覚をこちらに享受させる設計で、すごいよ、すごいです。

 

「愛にできることはまだ、あるかい?」

 

個人的にとても好きなバンドってわけではないんですが(悪い意味じゃなく、ただ個人的な音楽趣味としてはかなり遠い)、こういう曲の作り方ができるのは才能だ、と打ちひしがれてしまう、嫉妬できないほど遠い力を感じてしまいます。

物語に色を付ける音楽って、こういうものなのか!

 

こういう表現は個人的には好きではないのだけど、でも若者にわかりやすく言うなら「エモい」瞬間を生み出している音楽になっているように感じました。

 

新海誠監督の作品、特に『君の名は。』は圧倒的な映像美と圧倒的な音楽でうやむやにされてしまう部分が結構あるとも思いますし、そこが批判対象になることもあるのだとは思うのですが、大人ならではの「辻褄が合ってない」とかそういう野暮な批判は置いておいていいんじゃないかと思います。

 

だって、これ、エンタメだし。

それに、世界は狂ったままでいいのだし。

 

私は何も上手なことが言えない人間なのですが、ひとつだけ一人の観客として言えることがあるとするのなら、これだけは言える気がします。

 

「新海誠さんとRADWIMPS、出会ってくれてありがとう!!!!」

 

そして少年は、青年になる

 

10代の“少年”は、無敵です。

最高に、無敵です。

 

自分自身が10代の頃にはその無敵さに気づかないし、正しい感情もいびつに感じてしまうけれども、大人になると懐古して胸が締め付けられ、ときにその清純な姿を眩しく疎ましく感じることもあると思います。

 

作中には、その姿をどうにかしたがる大人が何人か登場します。

きっと私たちは、日常はそちらの大人側として同じように過ごしているのでしょう。……なくせに、この作品の世界に触れている時間はついつい、少年側の気持ちになってその心を目で追ってしまうことになると思います。

ずるいですよね、ずるい。でもアニメ作品に触れている時って、こういう気持ちになる大人の同士の皆さんがほとんどなんでしょう。

 

彼は、ひと夏の思い出を通して“青年”になっていきます。

必要な反抗に反抗を重ね、自分を押し通すことで大人になっていくその姿に、不条理に感じるけど筋が通っている大人たちとの戦いに、“成長”を知っていく作品だなと思いました。

 

「よぉ、青年。」

10代の頃に“少年”だった僕たちは、きっとそう呼ばれるようになることに抵抗があったはずなのに。

思わずこう呼びかけられたなら、「とにかく必死だった少年」は次は「世界を知ってしまったような諦めを感じてしまう青年」になります。

 

でも、それでいいんです。

“青年”は“少年”には戻れないから。

それに、ときに年下を“センパイ”と呼んでしまったっていいのだから。そんなのは、僕らで決めてしまえば良いのだから。

 

「もう大人になれよ、少年。」

 

そう呟く大人は、いつまでも禁煙に成功しない不器用な大人になりきれない大人、かもしれません。

 

『君の名は。』と比較される前提のアンチテーゼ

 

この作品は、本当にことあるごとに前作と比較されているし、面倒くさいほどに期待されてしまったのだなと思いますが、いい意味で裏切り、いい意味で期待通りに作られた作品だと個人的には感じました。

 

痛快ですよね、丁寧に辻褄を合わせるとか、主人公の親との関係とか、さまざまなことを描くことを放棄している作品でした。『君の名は。』で向けられた批判とか聞いてないでしょ、って感じです。

ぱっと見ただけでも「あれ?あれって……」とか「でも、なんでこうならないんだろう」とか、「そもそもあれの意味は?」とかたっくさん、もうたっくさんありましたよ。正直に言えばね。

 

でもフィクションというものは、そんなの表現者側に委ねられているもんなので、それでええんじゃないですかねって感じですし、受け取る側や批判する側にも自由な解釈があるんですから、歩み寄っていく必要もないっしょ。

いえーい。どうぞ突き進んで!そのまま!それぞ創作だ!

 

…………とはいうものの、ちゃっかりと前作を愛する大衆というか、ファンに向けたフックもちゃんと仕掛けられていて、作品への愛と感謝が詰まっている側面もありました。

この絶妙なバランス感、あっぱれです。

 

君の名は。

 

そうだよね、あの子はその職業になってるよね、大人になってるね。何してるか気になってたんだよ!教えてくれてありがとう!

そう思ってしまうポイントがあるので、もしも『君の名は。』も合わせて観るつもりがあるという予定の人は、『君の名は。』から順番通りに見た方が楽しめます。

 

比較する意味なんて全くないんですけど、それでも比較しろよと言われたら個人的には『天気の子』のほうが好きでした。でもそれは、前作を観ているからこそ、なのかもしれません。

『君の名は。』では(子供などには)複雑すぎる・難解な部分があるとされていたストーリーでしたが、今回はばっさりとシンプル化されていてわかりやすくなっています。ど直球、シンプルストーリー。

 

でも、そういう物語の複雑なうねりみたいなものが物語に重みを持たせるのもまた事実なので、前作のほうが好きだってひとと半々に分かれてしまいそうな気もします。

ま、それすら新海誠監督にとっては「計算済み」と笑ってしまうことなのでしょうけれど。

 

「本当にいるかもよ、100%の晴れ女!」

 

今日思ったのですけれども、新海誠監督は“持っている”人なのだと思います。

 

作品の中では「観測史上最長で雨の日が続いている東京」が登場するのですが、これは運命でしょうか。

まさに東京、実は昨日まで本当に観測史上最長の晴れのない日が続いていました。

 

これを運命と言わずに、なんと言うのでしょう?

 

公開初日の今日の朝。

傘をさしながら映画館に行ったのですが、鑑賞し終えて映画館を外へ出ると、驚くほど真っ青な天気!

 

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曇天の切れ間から、ちゃっかり太陽。

今日の天気予報、家を出る前は1日中雨だって言ってたのに!

 

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思わず声に出ました。

「嘘でしょう!ねえ、本当にいるのかもよ!100%の晴れ女!」

 

 

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ちなみに公開初日の朝だった今日、エンドロールが終わった後に自然発生的に劇場内で拍手が発生し、いつもの映画館だったのに初めて拍手に包まれる瞬間を見ました。

応援上映などではなく、こんなふうに拍手が生まれる映画鑑賞、人生で初めて見ました。

 

終映後、歩いていると日本テレビの『ZIP!』にインタビューされたので、興奮冷めやらぬまま夫と一生懸命に答えてしまいました。

 

ふたりとも早口のオタクなので、面白い感じになっていると思います。ウケる。

 

 

もっともっと書けることはあるし、あの指輪にもチョーカーにも言いたいことがあるし、ちょっと本当に興奮冷めやらぬってな感じなのでもう少し話が聞きたい人はどうぞオフラインで私を捕まえてください。

なんかもう、まだ整理ついてないんですよね、気づいたことがあれば追記します。

 

昨日の今日だったけれど、まだ動揺しているけれど、そんな私の気持ちを朝から支えてくれる作品でした。どうか100%の晴れ女、京都の天気のこともそっと祈っててね。

 

「ねえ、今から晴れるよ!」

 

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9月、舞台『泡雪屋流寓譚』に出演します 《チケット予約開始のお知らせ》

あら、いつの間にか初夏の匂い。夏の予感。

どうも、雨宮美奈子です。

 

唐突ですが告知を致します。久々なのですが……

 

私、雨宮美奈子、9月に演劇舞台に出演します!

 

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於 ザムザ阿佐谷
阿佐ヶ谷駅より徒歩10分
 
9月13日(金) 11:30 / 19:30
     14日(土) 11:30 / 17:00
上演 約90分
 
料金
パイ投げ 4500円 (※お客様がパイ投げを受けます)
前売料金 3000円
当日料金 3500円
リピーター割 1500円
通し券 7000円

 

2019年9月13日(金)&14日(土)の2日間、1日2公演で計4公演に出演予定です。
 
こちらの4公演全てに参加できる “通し券” は、なんとたったの7,000円!安い!お得!みんな絶対これにしようね!
 
……というのも、実は4公演の中で「キャストシャッフル制」といって、回ごとに演じる役割が変わるという仕組みになっています。
 
昼の公演では雨宮さんの役はあれだったのに、夜の公演では同じ物語の別の役をやってて、さっきの役はまた違う人がやっている!……というような仕組みなので、同じ物語とは言え、何度いらっしゃっても違う雰囲気の物語を感じられるというニクいシステムなんです。
だからこそ、複数回、ぜひ足を運んでいただきたいなと思います!
 
 
どの回も全力で、丁寧に演じたいと思っていますのでどうぞお見逃しなく。
どんな風になるんだろう、どんな風に見ていただけるんだろう、と胸は高鳴るばかりです。まだ見ぬものを形にしていく作業は、きっと楽しいもので。
久々の演劇となるので、私も気合が入っています。
 
 
 
****** 【予約はこちらから】 ******

 

 
ちなみに、肝心の物語のあらすじは……
 
居心地の良かったソープランドが焼け果て、
逃げ延びた女たちは自分達の手で安住の地をつくろうと
ストリップ小屋を建てる
 
其処で踊るは泥水育ちの灰かぶり
毒では死なぬ白雪姫
丑の刻参りをする乙姫
ロミオのいないジュリエット
 
唯待ち続けるマッチ売り何れも、
自ら、その性と生を好んで咲かせ
売ろうとする女たち
 
これは
彼女らと
彼女らを愛したり愛せなかったり憎んだりした男たちの物語
 
いつだって女は
糠味噌臭い恋の話を小綺麗なお伽噺に仕立てて躍り狂う
マッ●マックスと童話を下敷きにお送りする
男の勝手な言い訳をぶち壊す終末のセクシャルエンターテイメント!
 
「その人は、脱ぐこと以上に貴女を自由にしてくれるの?」

 

ということで、未来のソープランドが焼け落ちた後を舞台にしたはちゃめちゃながらにセクシーで楽しい、女の心の叫びが聞こえてきそうな物語……の予感です。

マッチ売りの少女とマッ●マックスを掛け合わせた世界観、と伺っています。いやはや、なんだそれ、いい意味でカオス!楽しいこと間違いなしですね。

 

また、ポスターなどからなんとなくお察しの方もいるでしょうが、こちら演出上の都合で18歳未満の方は入場できません、ご注意ください。

(もしも来たかった18歳未満の方がいらっしゃったらごめんなさい。違うイベント出演の機会を必ず作ります!)

 

 

 

露出あり、緊縛あり。

ということで、観客の皆さんの目の前でアングラ文化(カウンターカルチャーと言うべきだね?)感じる作品ではありますが、それはそれは美しい世界観になること間違いなしなので、初めての人もまったく緊張せずに、むしろこれを知るきっかけにするぐらいの気持ちで、ぜひとも気軽に足を運んでいただきたいと思っています。

女性お一人でいらっしゃる方も多くすでに予約いただいています、大丈夫です。

 

私も文字通り“身体を張って”頑張ることになるはずなので、目をそらさず、ぜひ見届けてください。お願いします、もちろんこの公演のために身体も絞ります。

ちなみにこのダイエット、なぜだか自分自身の結婚式の時以上にやる気があります、不思議なもので。

 

絶対になにがなんでもちゃんと痩せるので、友人知人の皆さんは公演終了までは迂闊に美味しいものばかりを食べさせないように頼みますわ。

9月まで、私はアルコールも断つ予定です。 

 

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何か質問があれば受け付けますし、予約フォームで申し込んだ後での変更(届くメールなどで皆さん自身でも変更可能ですが) など、何かあればご相談ください。

 

こちらサイドで変更などもできますし、チケットの種類などで悩んだ時のご相談などもあればTwitterなどで直接リプライいただければ返信いたします。

迷ったらまずは相談!予約したら報告!ってのも大歓迎です。

 

****** 【予約はこちらから】 ******
 
既に私のフォロワーや(貴重な)ファンの皆さん、知人友人の方などからご予約いただいている状況ですが、平日昼公演もありますのでより多くの方が来ていただきたいと切に願っています。
高校の後輩などからも予約が入っていました、気恥ずかしいけど嬉しいもんですね。
 
ということで以上、どうか是非とも!何卒!雨宮美奈子の頑張りを!ぜひその目で!ご確認をば!
 
予約くだされば幸いです、ではあなたのことを劇場でドキドキしながら待っていますね。よろしくお願いいたします。
 

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出演者(50音順)
 
雨宮美奈子
差異等たかひ子( あんっ❤️HappyGirlsCollection )
三枝ゆきの
末永全(13日(金)限定)
曽田明宏
鈴乃月葉
はるのうらこ
古川ゆかり
穂積知佳 (エーエス企画)
湯木しをん
夢乃屋毒花(あんっ❤️HappyGirlsCollection)
 
mistress
みかこ(myrrh)
 
音響 福西理佳(零’s Record)
照明 西田夏実
制作 差異等たかひ子
宣伝美術 西瓜すいか
音楽 Yuki   夢乃屋毒花

 

 

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『メンヘラ批評』に寄稿しました

令和になりましたね。

 

もっと色々と平成の振り返りなどもブログには記したかったのですが最近は精神、体調ともに優れておらず、休み休みどうにか生きています。

どうも、雨宮美奈子です。

 

とにかく療養していたゴールデンウィークでしたが、いい加減ひとつ告知せねばならないことがありまして、ということで久々のブログ更新です。

 

明日、東京流通センターにて開催される文学フリマにて販売の『メンヘラ批評』にて、エッセイを寄稿しています。

 

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《詳細は以下のリンクへ》

holysen.hatenablog.com

 

巻頭一発目に私のエッセイが掲載されています。

タイトルは「社会的強者のメンヘラは、今日も生きづらいと叫びながらマシンガンを乱れ撃つ」です。うん、長い。

 

私自身の不器用ながらも戦ってきた人生、葛藤を自分語りしながら、途中で読み返さずに一筆書きで仕上げた感じの原稿です。

このエッセイ内にて初めて公開した自分にまつわる情報も多々あるため、「雨宮さんは、こうだと思ってた」というイメージが壊れてしまう危惧もあったのですが、まぁ虚像はどうせいつか壊れるものなので、壊すなら令和の始まりの今だ、ということで非常に正直に書きました。

 

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『メンヘラ批評』とはいいますが、実はメンヘラという言葉の定義はあまりにも難しく、私なんかにはできるものではありません。

 

しかしながら、自分なりの生きづらさを吐露していく中で、類似した考え方や行動をする人と出会うことがあって、そういう人たちが「メンヘラ」と名乗るもんですから、なんかそういうものなのかなあ、という程度に捉えています。

それぐらい、私にとっては「メンヘラ」はゆるい言葉なので、的確な分析とかをしている文章などではないことはお伝えしておきます。自分語り的なエッセイです。

 

というのも、今回の『メンヘラ批評』主催者であるホリィ・セン氏は、以下のように告知しています。

 

  「メンヘラ批評」は、さまざまなことについて「メンヘラ」という切り口から見たものです。「メンヘラ」を出発点に、いろんな人がいろんな視点から文章を書いています。


 「批評」といっても、「メンヘラ」を外側から評価して、好き勝手なことを言うわけではありません。批評は「評論」よりも「否定」の意味合いが強い言葉ですが、今生きているこの社会の生きづらさを、私たちは否定したいのです。この社会で生きづらさを感じている人にとってこの本が突破口になってくれれば。そういう思いを込めて、敢えて「メンヘラ批評」と名づけました。


 この本のコンセプトは、この社会についての新たな「見方」を読者に提示すること、そして、その見方によって「メンヘラ」に力を与えることです。だから、ごく一部の人にしか読めないような内容では意味がありません。批評というと難しい話を想像する読者もいるかもしれませんが、実際には具体的でイメージしやすい話が集まっています。

 

ということで、いい意味でちょっと雑多で、色々な話が集められた本になっていると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

ちなみに、わかる人には、きっとわかると思うのですが、ちょうど5年前。

同じように私が寄稿した『メンヘラリティ・スカイ』へ寄稿したものの続編的な位置付けで書かせていただいています。

 

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まだ大学生だった、あのときの私。そんな私が、どうやってここまで5年を生き抜いたのかがわかるように書きました。

タイトル通り、マシンガンを乱れ撃つような人生でした。いやあ、もう、疲れた。

 

 

 

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お値段は1,500円。

他にも著名な方などが寄稿されているので、お買い得らしい……ということでここはひとつ、ぜひともお手に取っていただければと思います。

 

Twitterアカウントもあるらしいので、他の寄稿者の情報はこちらで!

https://twitter.com/menhera_hihyou

 

 

また、奇特な(?)方が私のフォロワーにはいらっしゃるようで、サインが欲しいという問い合わせが数件あったのですが、明日は現場にはお昼頃行きますので(体調不良なので1時間程度かと思います、連絡ください)、ご都合あえば私をぜひ捕まえてください。

今後は通販もある予感なので、どこかのイベントなどに持ってきてくださってもOKです。いつでもサインします、本当にいつも皆さんありがとうございます。

 

では会える人は明日、お会いしましょう。

以上、どうぞよろしくお願いいたします。雨宮美奈子でした。

 

 

 

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ウェブメディアが消える悲しみを、君は知っているか

ライターという仕事を辞してもなお、インターネットに浮遊する記事にはついつい目を通してしまう日々を過ごしています。どうも、雨宮美奈子です。

今日はちょっと文章のリハビリも兼ねて、ふと思ったことを真面目に書いてみようと思います。

 

 

先日、『フミナーズ』という睡眠情報に特化したオウンドメディアが3月末に更新ストップ、準備が出来次第、サイトを閉鎖すると発表しました。

 

 

正直、ウェブメディアが乱立しているこの時代、よくある話なのだとは思います。

実際、どれだけのメディアが更新終了のお知らせを発表し、アクセスできなくなってきたことか。更新がなんとなく止まって、そのままふんわりといつの間にか消えてしまったことか。

 

それに、私自身はこの『フミナーズ』というメディアを何回かは目を通したことがあるものの、ブックマークするほどよく読んでいた熱心な読者というわけではないですし、知り合いの数人が執筆しているのは知っていますが、自分自身がここに文章を書いたことは一度もありません。

 

しかしながら、またひとつのウェブメディアがなくなる、このことに直面して私はただただ悲しい思いをしています。

 

廃刊よりも悲しい、ウェブメディアの消滅

 

紙媒体の雑誌がなくなるとき、私たちは「廃刊」という言葉を使います。

すたれるという意味を込めた「廃」の字を持つこの言葉は、なんだかウェブのサイトが消える以上に重みがあり、ショックも強いものだと認識されている……気がしますが、実際どうなのでしょうか。

 

まさについ数日前、 地方のマイルドヤンキー層の支持を受け、独自路線を走り続けたギャル系女性ファッション誌『小悪魔ageha』の廃刊が発表されました。

 

実は私は、『nuts』の増刊号として始まった2005年頃(書いててショック受けたけど、もう14年も前なのか……)から愛読しており、田舎の少女たちに光をさすかのごとく、キャバ嬢やホステスといった水商売の女性こそがもてはやされるその世界観に、田舎の中高生だった当時の私は衝撃を受け、遠くの本屋で毎月コツコツと買ったものです。

 

そんな『小悪魔ageha』が特別な増刊号から月刊誌になったときは、それはもう、嬉しかった。キラキラしている世界が眩しかった。そんな記憶が蘇ります。母が捨てていなければ今も実家にあるので、創刊号からほぼ全て揃っていると思います。

 

完全に余談ですが、実はその後、『小悪魔ageha』は紆余曲折あり、2017年には出版元の会社でドタバタして裏切り者が現れたりしたりで、実は現在『ageha』と名乗る雑誌はこれのほかにもうひとつありまして(しかもパッと見は見分けがつきにくいほどそっくり!)、ラーメン屋さんの屋号争いみたいなことが起きている状態です。ウケる。

ま、それ含めてロックでアゲハだよね、って感じで好きなんですけども。もちろん、私は本家の筋をひいたほうしか買っていません。

 

……と話は逸れましたが、今も定期購読し続けている私は(私の知人なら私の家のこの雑誌専用の本棚を知っているだろう)、この『小悪魔ageha』廃刊には強いショックを受けています。

しかしながらそこまで愛する『小悪魔ageha』以上に、私にとってなじみのあるわけではない、ひとつのウェブメディアである『フミナーズ』がなくなる悲しみのほうが強くあります。

 

というのも、ウェブメディアがなくなるのは「廃刊」ではなく、「消滅」だからです。

 

私たちはもう、消滅したメディアに二度とアクセスできないのか?

 

今回、サイトの閉鎖をする『フミナーズ』には、おおよそ1,000本ほどの記事があるそうです。

きっとその中には、記事を量産しなきゃという意識で始まった記事もあるでしょうし、ライターたちが丁寧に思いを込めて書いた記事、企業のPRを兼ねた記事など様々な記事があることでしょう。

 

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雑誌の廃刊は、確かに悲しいことですが、出版社に問い合わせればバックナンバーが手に入ったり、メルカリやブックオフで探せば多少高くても現品が買えたり、なんなら国会図書館にさえ行けば絶対に記事を読むことは可能です。

 

だから数十年後には、古本屋の端っこで「え〜、2000年代ってこんな文化があったの?」と未来の若者が『小悪魔ageha』を発掘して面白がることもあるでしょう。もしかすると、それをきっかけにメイク盛り盛りなキャバ嬢カルチャーやファッションがリバイバルする、かもしれません。

他にも、たとえば江戸時代に発行された本はまだ、神保町の古本屋や博物館に残っています。

 

しかし、ウェブメディアはどうでしょう。

インターネットの海に溺れ、消滅したウェブメディアは、ほぼ残っていない現状があります。既に2000年初頭〜以前に消えたサイトは、インターネットアーカイブ(昔のサイトを復元できる自動魚拓みたいなサービス)など、様々な力を駆使しても少しずつ見られなくなっている今日この頃。

インターネットに長く触れてきた人なら、その悲しみを味わったことはあるはずです。

 

これは、消滅、という言葉がふさわしい状態だと思います。

 

パスワードすら忘れてしまった、個人の恥ずかしい黒歴史であるホムペ(若い人に説明しておくと、ホームページのことです)やブログなどが勝手に消えてくれるありがたさもありつつ、欲しかった情報に、そして懐かしのページにアクセスできない悲しみもまた、インターネット特有のものなのでしょう。

だとしても、二度とその情報にアクセスできない、その無力感にはいつも不意打ちをくらいます。

 

だから私は、ウェブメディアが消えることがとても、悲しい。

悲しくてやりきれない、そんな気持ちを持っています。完全に消えてしまう恐ろしさ、つらさ。喪失感、もうアクセスできない苛立ち。

 

紙媒体の雑誌以上に手間がかかっているとんでもない記事だって、ウェブメディアには多数あります。それらはいつか、企業の事情で、サーバー代の払いそびれで、いつかなくなってしまうのでしょうか。

 

この先、もっともっとインターネットだって変わっていくでしょうし、近い未来にはネットのページ全てを取りこぼすことなく、集合知のように何もかもアーカイブするようにはなっていくのだと思います。

 

ですが、だとすれば今はその過渡期。

ちょっとずつ、せっかく作ったコンテンツが消えゆく時代です。

 

その作者たちのせっかくの手間が消えてしまうなんてもったいないという気持ちもありますし、それ以上に、この時代に作られたコンテンツをいつの日か思い出したとき、手に取れなくなる。

その不便さ、そして悲しみはなんだか妙に悲しく、切なくありませんか。

(もちろん、好きなメディアがあるならすべてのページを魚拓しておけばいいという意見もありますが、メディアの存命中にそれができるともまた限らないわけで……)

 

私の作ったウェブメディアが消えた日

 

私がウェブメディアが消えることに、ここまで悲しみを覚えるのは「実際に私が携わっていたメディアがある日消滅したから」ということもあります。

自分が執筆や編集をしていたメディアがある日消えることは、ひとりの読者として消えることを受け止めるのとはまた違う、深い悲しみがあります。

 

およそ2年前。編集長という肩書きで、いつも通り出社したある日。

上司に呼び出され、「来週でこのメディアは閉鎖します」と通告されたとき。昨日まで、どんな記事を書こう、来月の特集はこれでいこう、あの記事なら企業に買ってもらえるだろう、と計算していた私の予定の崩壊。

 

そして何より、ここまで書いた記事に“もう、誰もアクセスできなくなる”こと。

 

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その日の午後は泣きながら、自分の子供のように可愛がって作り上げた記事のバックアップを取りました。(会社の許可は取りました)

今もそのデータは、dropboxに静かに眠り、私以外の人間にはアクセスができない状況です。私が明日亡くなれば、誰もその記事を読むことはもうできないかもしれません。

 

会社の指示で動いていただけの立場であった私には、何もできない悲しみがありました。

そのメディアを引き取って独立することもできた、かもしれませんが、会社のリソースを注いだものであるという意味から引き取ることは実際にはほとんどうまくいかないはずです。(実際、バックアップを取るときも自分の閲覧用としてのみという条件で許可されました。当然ですね)

 

そのときに、(サーバー会社が勝手に消したり、私が突然死んでサーバー代を払えなくなったりしない限りは)自分がある程度はコントロールできる、ブログなどのメディアを持つ重要性、自由性を身を以て学びました。

 

以後、私はちょこちょこと化粧品発表会のレポートなどを積極的に自分のブログに書き記すようになり、自分のメディアとしてブログを活用するように変化していきます。

(ま、それでも、インターネット自体が飛んじゃったら終わりますけどね!★)

 

それは、私なりの「もう悲しまずに済むようにしたい」という思いのあらわれでした。

 

今日もまた、どこかのウェブメディアが静かに消えている

 

ウェブメディアは、それぞれによって予算のかかりかたや作り方が全く違います。

SEOで効果的な単語を抽出し、その単語に沿った記事を1記事たった数百円で素人同然の人間にひたすら書かせる、とにかくアクセスを増やすためだけのウェブメディア。

ときに1記事に10万円以上の経費をかけ、雑誌では不可能だった柔軟さで締め切りを無視して作り込み、伝説のような記事を取り揃えた(けれど収益化に困っていたりもする)面白いウェブメディア。

 

私個人としてはどちらのメディアのほうが上、下というのはないのかなあと思っていて、紙媒体の雑誌でも「よくこれで雑誌と名乗っているな」というものもありますし、「これで3,000円で売ってるの?もっと取っていいよ!絶対赤字じゃん!」みたいな雑誌もあります。

余談ですが、フリーペーパーならではの面白い取り組みなどもありますよね。

 

同じように、ウェブメディアにも色々なものがあっていいと思いますし、それぞれにすぐにはわからない隠された情報や面白さもあって、知見もあって、しかもそれは数年後にたったひとりだけが気づくものなのかもしれなくて。

 

収益に特化した無骨さも、愛情のこもった意義の強さも、そうやってたくさんあればいいと思っています。

こうやって書いてて改めて気づいたんですけど、私ってばめっちゃウェブメディア、本当に好きなんですね。自分で笑ってしまう。

 

だからこそ、消滅する、これだけは悲しくてやりきれないわけです。

その記事ひとつで、誰かが驚いたり、助かったり、にやっと笑うのは今日じゃなくて数年後かもしれない。なのに、そのときにアクセスできなくなってしまうのは、あんまりにも悲しくありませんか。

 

そんなことを書いている今日にも、きっと年度末なのでどこかの知らないウェブメディアがまたひとつ、静かに消えていることでしょう。

けれども、明日の4月からオープンするウェブメディアだってあるはずです。

 

私たちは、せっかくのコンテンツが失われやすいウェブメディアの時代を生きています。

だからいい記事に、いいメディアに出会った時には、どうかブックマークし、拡散し、愛してあげてくださいと思うばかりです。私もそうするようにします。

 

それでも消えゆくものは、記事はあります。

ですが、私にはまだそのいっときの儚さのようなものを楽しめるほどの懐の深さはありません。

 

誰かが手をかけた以上はどんなコンテンツにも、ついつい、やっぱりしがみついてしまいます。消えないでおいてね、いつの日になっても読ませてね、と願ってしまいます。

 

以上、雨宮美奈子でした。

 

追伸:

東京では桜の儚さも、来週いっぱいで終わりそうですね。短い。

 

 

 

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ライターを、辞めます

私という人間はプライドが高く、完璧を目指そうとする性格なのでこの記事を書くこと、公開することには正直、まだ非常に恥と躊躇が残っています。

ですが、書く必要があると思い、数日かけて書きました。皆さんにお知らせも兼ねて公開します。

 

ここ数年はフリーランスのライターとしてたくさんの仕事をいただいてきましたが、ライターを辞めます。

 

 

ここでいうライターというのは具体的に言うと、好きな文章を自由に書くといった創作ではなくて、納期までに文章を仕上げてコツコツ納品するような、職人ライターとしての仕事です。

人(有名人や経営者など様々)へのインタビュー記事や、店の取材、アポどり、校閲や編集作業、違うライターへの発注作業・確認作業、雑誌のレイアウトを組む、などなどのことを包括的に指します。

 

そしてこの職人ライターとしての仕事がここ数年はずっと私の稼ぎの中心だったので、このライター辞めます宣言は「仕事を辞めます」という宣言に近いものです。

フリーランスには「辞職」「退職」という概念がないので、このブログが実質このライター業の辞職届のようなものだと思っていただければと思います。

辞めます、というよりは、どうか辞めさせてくださいという気持ちです。

 

 

今日までずっと捨て切れなかった恥を思い切って捨て、正確にお伝えすると、現在の私はもうこのライター業を続けられる状況ではありません。

自分で、自分のコントロールがきかない状況です。

 

先に述べておくと、そういう状況であるゆえに、今書いているこのお知らせの文章すら数日間にわけて必死に書いています。

それでも「仕事ください!」と周囲に言っていた以上は、「もうやりません」ということも伝える必要があるはずと思い、ほぼiPhoneの音声入力で書きました。

 

以下、何があったかを主観的に記します。

 

 

まず、ここ半年で自分自身がまずい状況に向かっている自覚はありました。

このままだと仕事を続けられないぞ、という予兆が少しずつありました。

以下に述べるようなものがありました。ちなみに、夫を含めた近しい友人や知人たちの数名は、私の異変に気づいていたそうです。彼らの助言もあって、今回はこのような決意に至りました。

 

 

<意欲の低下>

了解です、と返せばOKなのに、たった一言の返信ができない。

一年前の私なら「こんな大きな仕事がもらえた!」と嬉しくて周囲に自慢するような仕事依頼に気が乗らず、どんどん断るようになる。

そもそも、仕事どころか自分の日常生活(公共料金の支払いなど)もできなくなり、払うお金はあるのに冬に家のガスが止まる事態になる。

大嫌いだったはずのコンビニ飯が増える。

仕事は終わって納品も問題なく終え、なんなら取引先は絶賛してくれていて、あとはお金をもらうだけという本来なら解放感あふれる状況ですら、請求書が出せない。(今の時点で、自分のせいで40万円ほどまだもらえていないお金がある)

 

今までの量のご飯を食べなくなる。かと言って酒も飲まない。

美容院に行く頻度が急に減る。

自分のためにお金を使いたくならない。

LINEの未読数が500件を超え、友人の「このスタンプ買ったの、あなたも好きだと思う!」というこちらに嫌な思いをする要素がひとつもない些細な楽しい話題にすら反応ができない。

夫や親からの他愛もない連絡すら、うまく出られないことが頻発する。

仕事の打ち合わせにはなんとか出られても、友人からの「遊びに行こう」という誘いにはあまり出られなくなる。

 

 

 

<集中力の低下>

今までなかったのに、携帯電話を頻繁に手から落とすようになる。

30分前に自分がご飯を食べたことを忘れ、お腹もいっぱいなのに、なぜか今から昼ごはんを食べようとファミレスを検索して入店してしまう(そして入店後に自分の満腹に気がついて青ざめる)

 

チャットワークやメール、DMなど分離した連絡ツールの全てをそれぞれちゃんと見ることができない。

様々な連絡が曖昧になり、送れたと思っていたものが送れていない、ということが何度も続く。

 

自分の手に熱湯がかかり、大きな水ぶくれになったものの、そうやって火傷したことに人から言われるまで自分で気がつかない。

自分自身のことを、幽体離脱してどこか遠くから見ているような感覚になる。

先月、ついに自らの不注意で交通事故に合う。(非常に軽度のもので怪我はたいしたものではありませんが、運転手に迷惑をかけました)

 

そして、個人的には一番ショックだったのが

「今までは決してなかったレベルの文章の誤字脱字が、仕事でもプライベートでも急に増える」

 

 

これは文字を仕事にする人間として、もうダメだという決定打でもありました。

これでは、仕事人としてお金は受け取れません。

 

小説や脚本ならまだしも(それでもアレですが)、プロの職業ライターとして変な日本語をメディアや会社のパンフレットなどに載せるわけにはいきません。

場合によっては私だけが確認すればチェックなしでメディアに出る仕事もありましたし、他人の文章を修正する仕事も多々あり、責任的にも重大なものが多くありました。

ですので、こんな状況では私は責任を持って仕事を続けられません。

 

今、私が急に降りることで(継続案件や、引き受けた上で4月から新たに始まる予定のもの、知人が関わっているものなど多々ありました)、たくさんの人に迷惑をかけることはもちろん、よく理解しています。それについては、本当に本当に心から申し訳なく思いますし、謝っても謝りきれませんし、個別に連絡します。

無責任に引き受けるな、とお怒りの声をいただきもしました。ごもっともです。

 

しかしその上で、これ以上無理をして続けてしまえば途中でもっとひどい状態で仕事が崩壊し、もっと迷惑をかけるだろうということもまた目に見えています。

よって、今後はライターや編集者としてのライター業の依頼は断り、降りようと決意しました次第です。

 

最近は私の母親の調子が悪かったので、心配で母を東京に呼び寄せたのですが、今やその母に私が心配される日々が続いています。これでは、ミイラ取りがミイラになってるというか。もはや、そんな状態です。

 

 

とても正直にいうと、私は脚本家やエッセイストのような仕事(ここでは区別のために作家業と呼びます)では仕事のあるときないときに大きな波がありましたが、

 

先ほどから述べている職人ライター(ライター業と呼びます)としての仕事では、ありがたいことに依頼が途絶えることはありませんでした。

クリエイティブな作家業の方が好きでしょう、と人は言いますが、ライター業のほうが評価は明確で好きだったという気持ちもありますし、ライター業にもクリエイティブは求められて非常に面白いと思っていました。

少なくとも、他の仕事よりはライター業という仕事は私に向いてはいたと思います。

 

 

数人の編集者(特に出版社にいる友人など)が私のことを周囲に強くレコメンドしてくれることも多く、食うには困らず、なんならライター業としての単価は上がる一方でした。

書きたいと願っていた媒体にも声をかけられ、青春時代のスターなど会いたかった人にインタビューする貴重な機会にもたくさん恵まれました。これは作家業だけでやるぞと宣言していたらできなかった経験でしょう。

知人に仕事をもらうこともありました。ネットも紙面も、全ての仕事においてトラブルがなかったわけではありませんが、比較的いい仕事に恵まれていたように思います。

 

とにかく、生活的な意味で言えば金銭的には問題なかったですし(なんなら夫も仕事を一生懸命してくれていますし)、仕事としてもありがたい立場にいることは自覚していました。

 

だからこそ、仕事的に波に乗ってきた感じのするまさに今仕事を辞めることは、私自身としても屈辱的で、許しがたく、申し訳なく、とても耐えられないものです。

 

本音の本音を言えば、日本に来てから苦労して日本語を習得し、いい大学も出たぞとそれなりに自負があり、人よりも強いぞとマッチョな気持ちで仕事に挑んでいた自分が、やりたかった仕事についたのに、こんな形で辞めることには、とてもしんどいものがあります。

 

そんな私が私のプライドを優先して、それでもやりきるぞ!、とボロボロの姿でポジティブな宣言することもできました。このブログを書かずに、そういう選択肢を選ぶこともできました。

 

ですが、繰り返しになりますが、今のまずい状態の私(自覚はあるんです)には、今降りないともっとまずいことになるぞ、強がって引き受けて倒れたら今の最悪がもっと最悪になるぞ、というかすかな理性が残っていたので、プライドなんかよりも優先してこの決意に至りました。

なんか日本語が変ですね、変じゃないかな。ごめんなさい。とにかく、そういう気持ちです。伝われば幸いです。

 

 

では、私がこうなってしまった原因は何か。

正直、それは自分ではよくわかりません。むしろ、わかっていればこうなる前に対処もできたはずだし、理性的な解決法をいくつか試していたはずです。

これはストレスという4文字に片付けられてしまうかもしれませんが、私には人生のどれがストレスなのかもわかりません。

 

プライベートでは近しい人が亡くなったことが何件か続きましたし、家族のことなどで苦労し、自分自身が胃潰瘍になり吐血することも続きました。

ちょっと疲れているという自覚はありましたが、私自身は心から元気に変わらずに過ごしているつもりでした。もしかすると、人生の全てがもう最初からしんどかったけど、それが今になって決壊しただけなのかもしれませんが、もう、今となってはわかりません。

 

今、ひとにはあまり積極的に会える状態ではありませんが、かといって見るからに弱々しい鬱状態というわけではなく、気をぬくとなぜか数時間経っているような感覚なので、はたから見ると「おまぬけ」な感じがする状態です。

付き合いの浅い人なら「いつも通りじゃない?」と思うかもしれません。

 

リストカットをするわけでも、いきなり暴れるわけでもありません。

私はいたって普通です。

不意に涙は出ますが、それは私に残されたプライドが「なんで今、こんな自分になってしまったんだろう」と思っているだけで、明確な意思に基づいて涙を流している感じです。悔しさです。

うまく脳が機能せず、呂律が回らない、無気力な人間、とでも言えばいいのでしょうか。本当に、普通なんです。

でもそう書けば書くほど、そうじゃないように見えてしまう気もして、もはやどう書けばいいのかすらわかりません。

 

 

とにかく、私は今の自分が平気だと思っていましたし、だから「それでもやりきるぞ!」と宣言を続けるつもりでしたが、ついに私の姿を見かねた夫に「もう休みなさい、お金はなんとかするから大丈夫」と言われ、医者にも背中を押されたのでこのお知らせを書くと判断ができました。

 

ちゃんと歩けますし、食べようと決意さえすればご飯は食べられますし、頭にはあまりはいりませんがテレビを視界に入れることは可能です。

人に会う気にはなれませんが、外にも一応出かけられます。なじみのコンビニ店員ともジョークを飛ばせるほどです。

インスタやTwitterなどで顔も知らない人のツイートを眺めるのは楽しいですし、思ったことや適当な冗談を呟くのは楽しいです。

加えて、これらの行為は一種の仕事からの逃避行動だと自覚もしています。

 

だからやっぱり、どこかで「私ってば、今だけちょっと仕事が嫌になっているだけでしょ、私本当はできるはずじゃん」とまだ自分自身で思っている節があります。

 

 

が、ついに行った精神科でノーを突きつけられたことも私には本当にショックでした。ショックでもあり、ありえない、とも思いました。

 

周囲の人は知っていますが、私は精神科を基本的には信用しておらず、「どうせお前らは些細なものでも何にでも病名をつけるんだろ、それで経営しているんだろ」という疑い深い気持ちでしたし、漢方じゃない薬を飲むこともとても嫌いです。

 

それでも、一応、と背中を押されて行った病院では「あなたが病名をつけられたくないことはわかっている、けれど、今はもうそんなこと言っている状態ではない。最悪、病院には通わなくてもいい。でも、せめて仕事は絶対にやめてください」と医者に明言されました。

病名ももらいました。

ああ、本気で言ってるんだ、とこれまたぼーっと第三者にでもなった気分でその医者を眺めていました。これはどうやら、他人の言うことを飲み込まなくちゃいけなさそうだ、と。

 

 

長くなってしまいましたが、そういう事情や状況で私はライター業を辞めます。

もしも今後仕事を頼もうなどと思っていた未来の依頼者がこれを読んでいたら、ごめんなさい。こういうことで、残念ですがもう引き受けられそうにありません。責任を持てません。

 

これからどう治療していくか、そもそもこれがどういった状態なのか、そういう見通しはあまり立っていません。

というか、見通しが立つのかもわかりません。病名は思った以上に深刻な名前でした。(仕事で関わる人には伝えています)

夫には「休めば治ると思う」と言われていますが、果たしてこれが治るようなものなのか、病気なのか、何もわからないのが正直なところです。

 

今、私が唯一わかるのは、迷惑をかけた人には謝罪をし、これ以上迷惑をかけないようにまずは仕事を辞めるということだけです。

いつかまたライター業を再開する場合は、……とまで書いて思いましたが、やっぱり再開することはない気がします。それぐらい、強い気持ちです。仕事を降りることは、つまり一種の責任の放棄ですから、軽々しく戻る予定ですだなんてやっぱり言えません。

 

「作家業としての仕事は、金銭的報酬や締め切りがない場合のみ引き受けます」ということも書こうとも思いましたが、これもまた曖昧なものなので、ちょっと先が読めません。

今回の状態で途中で断ることになったCM脚本の仕事もあるので(代打は自分で見つけましたが)、やっぱり無責任なことをいうわけにはいきません。

エッセイや小説、脚本、登壇などの仕事は何かある場合はご相談ください、とだけ書いておきます。イエスかノーか、返事はします。

 

 

ぷつんと途切れてしまった今の私は、しかばねのようです。

格好良くないのに、かといってクズのような面白さもありません。

辞めることにも勇気は必要ですが、これは勇気ある撤退でもなく、ただの迷惑な突然の閉店といったほうが正しいものです。最悪のタイミングでの戦線離脱です。

 

この辞職によりご迷惑をおかけした(する予定の)人、ライター業の私に何か期待していた人、本当にごめんなさい。恥ずかしいけれど、悔しいけれど、今はこうするしかできません。

 

しばらく、休みます。

貯金で生活し、まずは生活を立て直します。

 

 

雨宮美奈子

 

 

 

 

職業、ゲシュタポ。恋人、ユダヤ人。『わが家の最終的解決法』の壮大なシチュエーションコメディは、今日も世界を愛するみたい

もともと演劇が好きで、ときに劇団用の脚本なんかも書いていたことのある私。どうも、雨宮美奈子です。

 

つい先日、伊予柑さん(夫の前の会社の先輩なんです)からお誘いいただき、アガリスクエンターテイメントさんの第26回公演となる、『わが家の最終的解決』を観劇してきました。

ありがたい!コンテンツフレンズ!(※コンテンツ鑑賞に同伴してくれる人)

 

場所は恵比寿、エコー劇場。その感想について書いていきます。

(ネタバレ含む感想は後半で)

 

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職業、ゲシュタポ。

恋人、ユダヤ人。

 

そんな印象的なキャッチコピーだけで、きっと気になる人も多いはず。結論から言うと最近見た演劇の中で一番集中して鑑賞でき、脚本家の腕の見せどころをたっぷりと堪能できる、純粋に“忘れられない良い作品”でした。

 

ちなみにあいだに休憩を挟んでも「この休憩で足りるの?」と思うほど、長い時間の講演でした。19時に始まったはずなのに、終わって外に出てご飯食べようとしたら22時だった。長い、でも、そう感じなかった。

 

【あらすじ】

1942年、オランダ・アムステルダム。

ドイツから来た男女が幸せそうに暮らしている。誰もが羨む若いふたり。

しかし、彼は周りには隠していた。恋人がユダヤ人であることを。

そして、彼は恋人に隠していた。自分がゲシュタポであることを。

 

 

これは、本当によくぞこんなところに切り込んだなという作品、というのがまず第一印象。ゲシュタポって、お分かりだと思いますが一応解説しておくと、ナチス秘密警察ですよ。重い!

 

純粋に描ききればよかったの「かもしれない」部分を妙に増幅させて、余計なものを足しては笑いに昇華してみせる強さがあるという、設定はシリアスだけど典型的な王道シチュエーションコメディ。

それはつまり、スリルあふれる設定とは裏腹に、開幕から閉幕まで笑いっぱなしのホームコメディでした。結構怒涛のように連続で笑わせにきます。

 

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世界で実際にあった歴史の中でも、史上最大の悲劇のひとつであるホロコーストを背景にしているので、そのシリアスさが笑わせどころを深くさせる構造になっているのですが、

実は私はナチスのシンボルである鉤十字(ハーケンクロイツ)を身につけた人間が舞台に立つと思うだけで(いやポスターで事前になんとなくは分かってはいたけれど!)、やっぱりヒヤヒヤとしていました。(みんなもなりません?つい先日もBNK48の女の子が鉤十字の服を着てるのが拡散されて号泣謝罪してたよね)

 

それぐらい、あの鉤十字のマークの罪は重い。

挑戦しすぎて後から問題にならないのかしら、観客のひとりでしかない私がそう心配になる程やはり重いテーマです。

 

ちなみに少し話が脱線しますが、ナチスがユダヤ人にどんなことをしたのか、について詳しく無い人。いますよね、はい、手をあげて。

そんな人の中で、「歴史の本は読みたく無いけど、ナチスが何をやったか詳しく知りたいな〜どうすればいいの〜?」って人は、ぜひとも手塚治虫大先生のこれを読んでください。漫画『アドルフに告ぐ』は、ナチス時代の話です。

漫画って、わかりやすいし読みやすいので。これね、オトナになってからこそ読みたい手塚作品の最たるものですね。中学生の時に読んでいるけど、『はだしのゲン』などと一緒で、オトナになってから読むとさらにわかる典型的なやつです。

 

アドルフに告ぐ 1

アドルフに告ぐ 1

 

あの鉤十字が世界でなぜあそこまで神経質に捉えているのか、知らないままに世界に飛び出しては恥をかきます。ぜひとも知っておきましょう、歴史! 

 

とまあ、話を戻して。

 

でも実際に鉤十字のマークが登場すると、腑に落ちるほどストンと来る。

それが妙に不思議でした。

 

それはこの物語を描く上で必要なモチーフであるとよくわかる脚本だったし、そう飲み込ませる手法(「あくまで」コメディ)があったし、必要以上に多く登場させてはいないから、なんだと思います。

 

作り手の丁寧な、神経まで気を使った感性があるからこそ成り立ち、大丈夫なんだなあという。結構ギリギリのラインだとは思いました。

 

実はこの作品、2016年に一度別のところで上演された作品であり、連日評判を呼んで特に終盤では満員御礼だったそう。そして今回、徹底的なリメイクが行われ、ブラッシュアップされた作品なんだそうです。

前作を私は残念ながら鑑賞はできていませんが、本作がそこから作り込まれて作り込まれて、汗の染み込んだ作品であることは強く感じました。

 

どうやったって、私たちは現実から逃れられない。

そんなとき、シビアにシュールに向き合えば向き合うほど、笑ってしまうことが起きてしまう、これがまた現実なのである。

 

個人的にはそんな感想を持ちました。

 

(それはここから以下、ネタバレを含みます)

 

 

 

 

若き男女の愛は、若ければ若いほど燃えに燃える。

それは、青春時代に恋愛を体験して過ごした私たちならば経験のあることのひとつかもしれません。

 

そんなある意味「盲目」になった若い男女が、必死に生き、大事なものを守ろうとする姿は、とりあえず美しいことこの上ないんですよね。

でもそれって、とりあえず、なんですよね。

 

本作の主役2人は、最後は命をかけてゲシュタポに対抗し、亡命を図ります。

実はこの亡命は、近所や友人たちの興奮冷めやらぬ支援などもあり成功するのですが、ときは流れて1945年を迎えた頃には2人は別れているというのが筋書きです。

やっぱり終わるよね、若い日の情熱ってさ。みんなもあるでしょう、まるで命をかけたほどの恋が、今はもう過去の記憶のひとつにしかなってないとか。

これがまあ、良いんだ〜〜〜!(私の語彙力のなさよ)

 

そこであえて上手に結ばれないというのも、とてつもなくリアリティを帯びたアイロニーで最高でした。

最後のオチ(終戦後なので逆に主役のゲシュタポの男がナチス狩りの時代を生きることになる)部分すら、パーフェクトな面白さ。すんげーよ。

 

上から目線みたいで申し訳ないのですがよく、本当によくできた作品です。ここに到るまでの役者の皆様の練習量のことを思うと、さらに眩暈がしそうなほど。この作品、そもそも圧倒的に長いし。

 

熱量と、笑いと、必死な思い。

そこに歴史の重みを上手にフィットさせ、ときに泣かせに来る。

(特に幼馴染の冴えないユダヤ人がヒロインに告白するシーンなんて、多分俳優さんよりも私のほうが多く涙が出ていたレベルに泣いていた)

 

このバランス感覚の良さは、なかなか無い。

すごすぎる。鳥肌が立つ。

 

愛して、愛されて、だから嘘をついて、つかれて。そんな人間の感情の機微、そして世界平和的な漠然としたものへの大きな感情もあるし、作品への愛も大きくて、とにかくいっぱいの質量に満ち満ちた作品です。ぎゅっと詰まってる。愛とゆらぎと想いが。

 

素晴らしい、ひたすらにナイスな作品でした。

実はこのブログを書いている日が最終公演となるのですが、今からでも恵比寿に行って走ってチケットを買ってくださいませ。

 

後悔はしないはずです、本当に良い作品でした。

ちなみに印象的で最も忘れられないのは、執事・アルフレッド役の矢吹ジャンプ(ファルスシアター)さん。演技が特にうまいなあと思ったのは、ヒロインの母親・レア役の前田綾香(トツゲキ倶楽部)さんです。

 

 

そして、主演の斉藤コータ(コメディユニット磯川家)さんの熱量がすごい。

あの人の言い間違いすら笑いに変わる!

調べたところ、主演予定だった人の代打でもあるそうなのですが、この人がやったからこそのバランス感覚の良い部分はかなりあったはずだと感じました。特に笑い、うますぎる〜〜〜!

 

そして久々に触発されてしまって、私も演劇やりたいなあと感じました次第です。2019年、舞台に立つ側でもちょっとやりたいことができたので、色々模索してみます。

 

良いきっかけに感謝、

そしてたっぷりと笑わせてくれてありがとうございました!

 

 

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〈2019年〉コスパ最高の日焼け止めサプリも。ズボラな人にこそ勧めたい私の最近の美容まとめ

2019年が始まり、様々な目標や抱負を決めた人も多いのではないでしょうか?

中には、美容の目標を決めたという人も多いはず。今年こそ、美肌に美白、小顔やダイエット!気合は充分!

 

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ということで、そろそろ私の出番ですね、どうも雨宮美奈子です。

 

今日は久しぶりに、最近やっている美容アイテムなどを久々にまとめたいと思います。正直に自分が使っているものや、使ってみてどう思ったか書いてみようと思うので、何か美容アイテムをアップデートしたい人はよかったら参考にしてみてくださいませ。

 

『ノーファンデーション、美肌自慢』で貫いてる私がやっているケアまとめです。

 

でもね、私、本当にすご〜〜くズボラなので飲むだけでOKなアイテムが中心です。

あと私は、ブランド品であるかよりも効果がちゃんとあるものを選ぶタイプなので、有名じゃないけどいいもの、という少しマイナーなものをおすすめしていこうと思います。

 

さあ新年、新アイテムを備えて美しく戦っていきましょう!以下どうぞ!

 

毛穴に、くすみに、全方位に。とりあえずビタミンC

ズボラな人には何はともあれ、美容サプリを飲むに限る。これは間違いないです。

まずは、ビタミンC。もうこれだけでもいい。ビタミンCを摂取することは美容にはもちろん、冬の免疫力アップにも欠かせないんですよ。

 

風邪にもいいし、くすみや毛穴の悩みにも効くとされています。ちなみにビタミンCは摂取しすぎた場合は身体からきちんと排出されるので、あまり考えずに高濃度なものを頻繁に飲むのがおすすめです。

また、ビタミンCサプリを飲むと尿が黄色くなるように、ビタミンCはがんがん外へと流れ出やすいのも特徴。

 

なので、すぐに排出されるタイプではなく吸収されやすいリポソーム型のものを選ぶのがベストです。面倒なので説明は省きますが、とにかく吸収率が高い。

で、本当は高濃度ビタミンC注射(点滴)を毎日受けるといいに決まってますが、お金も手間も現実的ではないので、サプリがベストな選択肢になってくるはず。

 

有名なビタミンCのサプリだと、巷ではTwitterの美容アカウントを中心に「リプライセル」が大流行していますが、実は私、これがどうしても続かない。

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(しかも味にクセがあり、慣れても続けるモチベーションが下がりがち)

 

というのも、強烈にクセのある味はいいとして、個別包装を毎日あけて朝に飲むのが、なんというか億劫なんですよ。基本的には冷蔵庫で冷やすってのも面倒。

 

美容とは、努力。そのはずですが、ズボラな人間には続かないことのほうが深刻!

 

こういうのは続けないと本当に意味がないので。。。。ということで、同じ構造のカプセル型のこちらを飲んでいます。

 

 

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同じようにリポソーム化してあるビタミンCなので、効果はほぼ同じと思っていいはず。

 

私はiherbで購入していますが(コスパが一番いいので)、iherbに不安があるという人はamazonでも手に入るようです。でも、どちらにせよアメリカから直送で届くのですけどね……。

 

▼ iherbならこちらから!

https://jp.iherb.com/pr/Dr-Mercola-Liposomal-Vitamin-C-180-Capsules/56881?rcode=VOY8560

 

ちなみにどれぐらい値段が違うかというと……

(2019年1月3日現在、レートによって変動あり)

たとえば60カプセル入りの小サイズの場合

iherb → 1,707円

amazon → 2,800円 

これぐらいの差が出てきます。本当にiherbのほうがおすすめなのが伝わるかと。

 

▼ それでもamazon派の人はこちら。

Dr. Mercola リポソーム ビタミンC 1000mg (60カプセル)(海外直送品)

Dr. Mercola リポソーム ビタミンC 1000mg (60カプセル)(海外直送品)

 

 

 

60カプセル入りよりも180カプセル入りのほうがコスパいいので、続ける覚悟がある人はぜひこちらで。近くのドラッグストアで手に入るビタミンCよりいいことがわかるはず。(個人的には毛穴と肌の透明感、風邪のひかなさを実感)

 

美肌ケアは先手必勝。アンチエイジングにも対策を開始せよ

 

みなさん、化粧品は何を使ってます?

プレ化粧水(先行美容液)塗って、化粧水を塗って、美容液追加して、乳液やクリームでフタをして。いろいろな手順を踏んでいる人がいるとは思うんですが、ぜひ追加してほしいのがこちら。

プラセンタジェル!

もうね、お願いだから他のはどうでも良くてもこれだけは手に入れてほしい!

化粧水の後などに好きなタイミングでさっと。乾燥が気にならなければこれだけでもOKです。肌のタイプや年齢は関係なく、誰でも使えます。

 

お値段は、1本で約1,700円。これでも高くはないし効果の高い化粧品と思えばかなり安いんですけども、5本でまとめ買いすると、4,000円ちょっとになるので1本あたり800円程度になりますので、まとめ買いがおすすめ。

 

▼ 私はいつもここから購入しています。国際便で届くよ!

ヒトプラセンタジェル(Placentrex Gel) 

 

ヒト型のプラセンタをたっぷり配合してあるジェルで、見た目は水色(なおかつ微香性)で最初は驚くかもしれないのですが、使えばその良さはわかるはず。プラセンタってのは、結構全方位に効く成分です。

以下、販売サイトより引用。

 

プラセンタ(胎盤)は、母親がお腹の中で、赤ちゃんを大きくするのに必要な栄養や、エネルギーを送ってくれる胎盤のことです。

 

胎盤に含まれる栄養素は、ビタミンやミネラルをはじめ、アミノ酸、タンパク質、脂質・脂肪酸、糖類、核酸関連物質、酵素、活性ペプチド、グロスファクター(成長因子)など生命維持に必要とされる成分が含まれています。これにより、代謝サポートやコラーゲン生成、活性酸素のケア、巡りサポートなど、様々な作用が期待できます。クレオパトラも若さを保つために、プラセンタを使用していたといわれています。

 

保湿成分や、細胞の生まれ変わりをサポートするとされるエキスも含まれているため、直接ジェルを肌につけることで、若々しいハリのある肌へ導きます。

ヒトプラセンタジェルに使用されているプラセンタは、ホルモンなどが除去され、完全に減菌処理されているものを使用しています。肌を若々しく保ちたい方に推奨する商品です。

 

毛穴が気になる人や、ピンとしたハリ感のある肌を目指したい人にはぜひ使ってほしいアイテムです。個人的には美白効果も高い!

私はこれを21歳ぐらいからずっと使ってるんですけど(現在28歳)、今ではこれさえあれば安心のお守りアイテムになっています。小さな小さな小ジワが見つかっても「大丈夫」と思えるのは、本当に心強い。

実はこのジェル、あまりによすぎて過去にもご紹介しています。さらに詳しく丁寧に書いているので、よければご参考に。 

 

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あとは毎晩、こちらの美顔器(通常のRFボーテよりもラジオ波に特化し、たるみや引き締めに効果的とされている)で、美容液をつけてテレビを見ながらぼーっとケアしています。

今回ご紹介する中では、これが唯一高いアイテムですね。

 

なんだか落ち込んだ日も、「私は今、自分をちゃんと労ってあげているんだ」と思えるので美顔器っていいですよ。正直、安くはないです。でもエステに行く元気が無い日も続けられるので個人的にはいい投資だと思っています。

 

RFボーテ ブルーム

RFボーテ ブルーム

 

 

ほわ〜っとあったかくなるし、6分で終わるので気楽です。(ピピっと音がして終わる)

美顔器ってあんまり続かなかったんですが、今まで使った美顔器の中でこれが一番手順が少ない&覚えるボタンが少なくて便利&実感があったので、これだけは続いています。(やっぱり私ってばズボラだな〜!)

 

 

世は、飲む日焼け止め全盛期。さあ、紫外線と戦おう

飲む日焼け止め、流行ってますね。日焼け止めが塗るのが面倒で、あのベタつきに耐えられない私にとって飲む日焼け止めは、本当に神様のような存在。

(もちろん、焼けにくくはなるのですが全く焼けないわけじゃないので、塗る日焼け止めとうまく併用する前提ですよ!)

 

2016年頃から水面下で流行していた飲む日焼け止め(私も過去に記事にしています、ぜひチェックを)ですが、2018年はついに日本でもロート製薬から日本仕様のものが発売されました。

 

ロート製薬 ヘリオホワイト 24粒 ファーンブロック配合 美容補助食品

ロート製薬 ヘリオホワイト 24粒 ファーンブロック配合 美容補助食品

 

 

このヘリオホワイトは、レジャーなど紫外線に当たることがわかっている場合の朝に飲んだりすると効果を発揮するというもの。

夏なら毎日でも飲みたいのですが、冬の日も毎日飲むにはやっぱりお値段がね……ちょっと高すぎる。冬でもスキーに行く日などに決めて飲むのはいいんですけども。

 

実は飲む日焼け止めにはざっくり言うと2種類ありまして、ひとつはこのヘリオホワイトのように「その日に飲んだらその日に効くタイプ」と「毎日飲んで効果を発揮するタイプ」というものがあります。

 

前者は、飲んだ日にだけ効くので紫外線を浴びる日の朝にだけ、出かける前にだけ飲むのが適切。

 

そして実は私がおすすめしたい後者は、毎日飲むことで少しずつ肌に反映され、そもそも日焼けしにくい肌に変えていくというタイプなんです。

 

このタイプのいいところは……

 

  • そもそも焼けにくい肌になれるので、何かの拍子にちょっと飲み忘れてもビクともしない肌になれる
  • 瞬間的に飲むタイプよりもコスパが圧倒的にいい
  • 毎日飲めば365日24時間日焼け対策ができるので、年中日焼け止め対策をしたい、部屋から出ない日も紫外線が気になる人にはぴったり

 

という点。唯一のデメリットは「毎日飲む必要があり、効果が出るまでに時間が少しかかる」という点ですね。

だから、夏に効果を発揮するなら今のうちから飲んで、焼けにくい肌作りをするってのがおすすめです。

 

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ということ私が飲んでいるのがこれ、『PABA』。

 

実はこのPABAだけが、アメリカのFDA(政府の食品医薬品局。日本では厚生労働省に近いですね)に唯一効果があると認められている飲む日焼け止めなんですよ。

安心感高め!

 

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こちらも前述と同じiherbで購入しています。

https://jp.iherb.com/pr/Now-Foods-PABA-500-mg-100-Capsules/732?rcode=VOY8560

 

ご覧ください。1年間毎日飲んでもトータル2000円ちょっとという、神コスパ。

正直、下手に日焼け止めを買うよりよっぽど安く済むし、飲むだけで済むのでわざわざ毎日塗ったり石鹸で洗ったりという手間いらず。

まさに、日焼け止めを塗るのが面倒なズボラな人にこそ試してほしいアイテムです。今のうちから焼けない肌、作りましょう。2019年の夏、白肌のまま生き抜いていくぞ!

 

細い脚になりたいじゃん?何すればいいかわからないじゃん?

 

これは、もう単純明快にオススメな本です。こちら。

 

30日でスキニーデニムの似合う私になる (美人開花シリーズ)

30日でスキニーデニムの似合う私になる (美人開花シリーズ)

 

 

Voicyなどでも大人気のパーソナルトレーナー・森拓郎さんの「30日でスキニーデニムの似合う私になる」という本。Kindle版もあるのでダウンロードですぐ買えちゃうので、このタイトルにピンときたらぜひ買っちゃってください。

いやもう、買うべし、買いましょう。

 

 

30日でスキニーデニムの似合う私になる (美人開花シリーズ)

 

まずね、これそんなに長い本じゃないです。

で、今までのただのダイエット本には書いてなかった真実や、家でできるストレッチを淡々と紹介してあります。こうすればこうなる、というのが理論的に明確に書かれているので納得できることかと。

 

騙されたと思って手順通りにやると、あらびっくり、脚が綺麗になっていくんですよ……。(暗黒微笑)

スキニーが似合わないと思っていた私に、一筋の光を見せてくれた本です。体重変わらないままで履けなかったスキニーが……入ったんですよ!

 

O脚やX脚など、脚の形にコンプレックスがある人や、太もものハリがとれなくて「ここだけ細くなれば結構綺麗な脚なんだけど……」みたいな人には効果的だと思います。

 

逆に、もうあとは痩せるだけで綺麗になるはず、みたいな人には意味がないかも。どちらかというと肉より脚の形整えるって感じなので。

 

毎日テレビを見ながら、ちょっとした隙間時間に続けたいストレッチが盛りだくさんです。しかも驚くほど効果的。

あと、それぞれのページについているQRコードにアクセスすると動画でも動きの確認ができます。Kindleの場合はスクショを撮って読み込めば見られます。

 

ちなみにこの森さんは、ダイエットには「運動より断然食事!」とおっしゃっています。私もこれには全面同意。この本を読んで脚を綺麗に整えたいと思いつつ、ダイエットも並行したい人はこちらもどうぞ。

大ヒットのベストセラー本です。

図解 ダイエットは運動1割、食事9割

図解 ダイエットは運動1割、食事9割

  • 作者: 森拓郎
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2016/08/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 以上、最近の私のやっている美容まとめでした。誰かの参考になればこれ幸い。

 みなさんの2019年、美容のいいスタートがきれますように!以上、雨宮美奈子でした。

 

 

《そのほかのおすすめ美容系記事》

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来たぞ、プリンセス新時代。映画『シュガー・ラッシュ・オンライン』でインターネットの世界に旅をしてきた

日比谷線を歩いていたある日、ディズニーの映画ポスターと遭遇しました。

その名も、『シュガー・ラッシュ・オンライン』。

 

よく見ると、ポスターの中におなじみの『Google』や『Twitter』なんかが見えるのはもちろん、『Yahoo!』や『docomo』、そして『楽天』や『LINE』のマークまで見えるんですよ。『ツムツム』もあるね。

 

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(楽天は右上のほう)

 

つまりこれ、日本ナイズされてるポスターってこと?と思い、夫に聞いたら「それはわからないけど、続編が出たんだね」という。(ちなみに調べたらやはり日本版仕様だった、映画内にも日本アプリちらほら映ってたけど)

 

そうか、なるほどこの映画はどうやら前作があるらしい。

シュガー・ラッシュ (吹替版)

 

前作のこと全然知らないや……でも、とりあえずこれが気になる……ということで、前作を観ないまま、年末にこっちの最新作『シュガー・ラッシュ・オンライン』を鑑賞してきました。

 

 

期待せずに行ったんですけど、これが個人的にはとっても面白くて好きな映画でした。

 

以下、ネタバレせず(予告編で分かる範囲のみの内容開示)に見どころを書いていくので、観るか迷ってる人はよければご参考まで。

 

《あらすじ》

人間たちが知らないゲームの裏側の世界を舞台に、アーケードゲームのキャラクターである悪役ラルフと少女ヴァネロペの冒険と友情を描いたディズニーアニメ「シュガー・ラッシュ」の続編。


好奇心旺盛なレーサーでプリンセスのヴァネロペと、心優しい悪役キャラクターのラルフは大親友。ある日、ヴァネロペが暮らすアーケードゲーム「シュガー・ラッシュ」が故障し、廃棄処分の危機に陥ってしまう。シュガー・ラッシュを救うべくゲームの世界から飛び出した2人は、刺激的だけど恐ろしい危険も潜むインターネットの世界に足を踏み入れるが……。

アナとエルサ、シンデレラ、白雪姫らディズニー作品やピクサー作品のプリンセスたちをはじめ、多数のディズニーキャラクターが登場する。

 

 

何はともあれ、プリンセスが大集合しているのがすごい

 

とにかく語るべきなのは、このストーリーでは途中、ディズニーの歴代プリンセスが大集合するということ。

 

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シンデレラに白雪姫、ラプンツェルにジャスミン、ベルやアナ雪のエルサ……もうね、ご覧ください。超〜大盤振る舞いですよ。

おっと、よ〜く見たら……制作スタジオが違う子も紛れていますね。(というのも実は笑いどころ)

 

突然現れた主人公・ヴァネロペが「私もプリンセスだよ」と答えるものの、他のプリンセスたちが「あなたも?本当に?」と詰め寄るシーンはこの映画のハイライトのひとつ。

 

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プリンセスたちから「真実の愛のキスをしたことはある?」なんて質問が続いた最後に、ラプンツェルの「男の人がいなければ何にもできない女の子だとみんなに思われてる?」という質問をし、主人公・ヴァネロペが「そう! それってムカつくよね」と即答すると、「あなた本物のプリンセスね!」と認められるという流れ。

 

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うーん、ジェンダ〜〜〜!

 

他にも男の子キャラがプリンセスの衣装を着る場面なんかもあって、とにかく「プリンセスが王子様を待って従うだけの時代はもう終わった」ということをこれでもかと表現してきます。新時代だなあ。

この映画、かなり新しいプリンセス像を描きにかかってるんですよね。アナ雪でも感じた「王子様に頼らない」意志を感じるプリンセスたちの姿を見ていると、 ディズニーがどう舵を切ろうとしているかがよくわかります。

 

プリンセスになるには、待つしかなかった。そう思っていた女子の心をえぐってくるので、ちょっと泣けたりもしました。王子様、来なけりゃ自分が道を切り開いていけばいいのよね。

 

インターネットを愛する人にはたまらない表現の数々

 

この映画、主人公・ヴァネルペがいつも暮らしているレースゲーム、人間界ではゲームセンターの中にある運転型のゲームなんですが、そのハンドルが壊れちゃうってところから物語が始まります。

メーカーではもうハンドルを作っていないという古いゲームだったので、このままではゲームが廃棄処分されちゃう……!どうしよう!?となっていたところ、どうやらインターネットで探すと『ebay』(イーベイ:日本でいうところのヤフオクみたいなやつ)には、ひとつだけハンドルがあるらしいということがわかります。

 

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(いつもはディズニーにいないはずのキャラも大集合!)

 

これを探しにインターネットの世界にいく、という物語が大筋です。

インターネットの世界は『Gmail』が運ばれて渋滞していたり、スパム広告がいちいち付きまとってきたりと、なんだか大賑わい。

 

で、インターネットの世界に飛び込むと……この『ebay』はもちろんのこと、劇中には青い鳥がつぶやきを拡散している一角(つまりTwitter!)があったり、 『Pinterest』のピンを使う場面なんかもあったりして、まあとにかくインターネット大好きマンの人なら終始にやけること間違いなし。

バズるおもしろ動画を管理している部署では、アルゴリズムをいじっていたり、なんて表現もあってちょっと笑っちゃうはず。

 

ちなみに物語の最後にボスみたいなのと戦うシーンがあるんですが、その舞台は……みんなおなじみ、あの会社のビルの上。やっぱりここだよね、とにやけると思うのでこのネタバレは避けておきますわ!ぜひ見て!

 

私たちはアップデートし続ける、交友関係だってきっと

 

と、ここまでは小ネタのオンパレードだったわけですが、この映画の主旨としては「さらに挑戦したいから飛び立とうとする主人公」と「現状維持がいいからそれを止めたがる大親友」の話でした。

これがまあ、大人こそ泣ける。

 

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大人になると、友情だって変わりますよね。

学生時代は同じような立場だったから、話題にだって差は出なかったし困らなかった。けれど大人になり、違う仕事を選び、違うライフステージを送っていくと……既婚者と独身、大企業の会社員と専業主婦、地方在住と東京組、みたいに環境が変わってきたりします。

そうなったときに、昔と同じようには仲良くなれなかったり、昔のままの距離感を維持することはできなくなったり。ときには、相手のことを「わからない」と思うことすらあるでしょう。

 

そうやって変わることを「必要な挑戦」と捉えるか、「変わっていくあいつがおかしいんだ」と思うのか。そういった大人の心情に重なるストーリーは、どちらの気持ちもわかるだけに、なんだか引き裂かれそうな気持ちになってしまいました。つらい。

 

アップデートしていく友人の姿を、私たちは素直に認められるのか?

横で変わりゆく友人の姿を嫉妬せずに、止めもせずに、いられるのか。素直に応援できるのか。私たちのそんな感情を揺さぶるストーリーでした。大人にこそ、観て欲しいなと思います。

 

結論: 観ましょう。

 

とにかく、ニヤッとしたり笑いながらも、ついつい引き込まれて最後はホロリと泣きそうになる映画『シュガー・ラッシュ・オンライン』。

 

個人的にはアナ雪よりも気楽に鑑賞できる感じで(姉妹の確執とか自我の葛藤がなくて軽いからかな)、かなり子供向けに調整されている(だけど大人がニヤニヤするポイント多め)作品だと思いました。途中、映画館から大人の笑い声がちらほら聞こえます。

 

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(自虐やジョーク、多め!)

 

軽〜い気持ちで観にいくとよさそうです、あと恋愛要素皆無なのでカップルでもいいんだけど、それよりも友達とかと観て欲しいかも。そして私が大丈夫だったように、前作鑑賞してなくても大丈夫な作品だったのでご安心を。

 

あとひとつだけ注意を!

エンドロールが終わるまで、席をすぐには立たぬようにご注意くださいませ。

 

さ、観たくなりました?

ディズニーの王道作品にはならないんだろうなとは思うのですが、マストで鑑賞しておきたい映画ではあります。冬休み暇してる人は、今すぐ映画館に行ってみては?

 

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映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」の感想 #シュガラお題



sponsored by 映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」(12月21日公開)

 

 

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2019年、私の小さな抱負や野望が駆け出す

来たぞ、新年!

明けましておめでとうございます。皆さま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。新年もおだやかに健やかに生きていきましょう、雨宮美奈子です。

 

去年に引き続き東京で過ごす年越しは、なんだか笑っちゃうほど不自然で楽しくて仕方がなく。

「何かあったの?」と思うほどいつもより人が少ない銀座の街、日比谷線の車内。そういった風景を見ると、ついにやにやしてしまうんですよね。大晦日ともなれば、日比谷線で見かける人に対して「あなたも東京に残る組ですか」という、どこか同士のように感じる仲間意識すらよぎります。

 

これぐらい人が少ないと、なんだか力も抜けるね、トーキョー。

 

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さて、2019年。

今年はぐーんと、力を抜いて生きていこうと思います。

 

どこかに違和感のあった仕事は手放して、もっともっと自分のしたかった仕事だけを残していく作業をしていければ。なおかつ、場所と時間に制限のある仕事はできるだけ排除していきたいなと思いつつ。新しい仕事にも挑戦予定です。

ということで、いくつか抱負や予定など。

 

早速ですが、2月はまるっと日本を離れる予定です。

ロンドン、マルタ、パリと抜けていこうと思っています。現地では気になっていた学校をのぞいたり、ぼーっとしたり、会いたかった人に会ったり。そんな生活をゆっくりとしながら、原稿は持っていくのであちらこちらで日本のように仕事をしようと思います。

現地で面白そうなことがあれば、ぜひお誘いくださいませ。

 

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実はこれはある意味、東京にいる必要がないのかもしれないという私の仕事の実験、でもあります。これがうまくいけば、私は世界中ふらふらしながら仕事を続けられるぞー!という確認です。

時間と場所の拘束がないだけで、ひとはかなりのストレスフリーでいられるはず。特に私は一箇所に通い続ける、というのがとても苦手なので、自分へいちばんフィットする形を積極的に模索してみようと思います。楽しみ。

 

次に、自分が問題意識を強く持っている、日本への「移民」問題。これに取り組んでみたいと思っています。

 

法案が成立し、何がどう転んだとしても4月からは今以上に次々と増え始める日本在住の外国人たちへの、行政からのサポートの薄さ、不備の多さ。

やはり、日本語が話せずに日本で過ごしたことのある私からすれば、そういったところに強い問題意識を持たざるを得ません。

あまりインターネットには書いてこなかったのですが、私は数年ほど個人的に日本語が苦手な子供たちを対象に日本語や日本での生活を補助するボランティアをしており、こういった活動での経験もいかした上で、自分のやるべきこと、やれることを探していこうと思っています。

 

2月に滞在するロンドンとパリ(どちらも移民多い場所ですよね)では、外国人移民に向けた語学講座なども見学してくる予定です。特にフランスは、フランス語ができない外国人への政策がいろいろとあるようなので、気になるんですよね……。

フランス語が話せない人が、パリでどうやってフランス語教室の情報を得て通っているか、なんていう知った経緯や導線も聞いてみたいものです。

 

また、同じくずっと問題意識を抱えている二重国籍の問題についても、もっと学びを深めていこうと思っているので、大学で学んでいる今のうちに論文などもまとめてみるのが今年のもうひとつの目標です。

東京大学では現在メディアの手法なんかについて学んでいるので、国籍で悩む人たちを世間にどう理解してもらうのかのアプローチなども考えてみようと思っています。蓮舫議員の報道から、私たちは何も進めていないままなのかな、と思うので。

 

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そうやって旅や仕事、自分の問題意識を持っている分野への学び。いろいろなことを、もっともっとこのブログで更新していければと思います。2017年はそこそこできたのに、2018年はブログの更新が少なかったのが反省のひとつです。

また、今年からは放置していたnoteをもうちょっと動かしてみます。ブログとの使い分けなんかも考えてみなきゃいけないなあ。

https://note.mu/areyoume

 

 

最後に。

 

プライベートでの今年の抱負や目標ってのは、ピンと来ないのですが……とりあえず、夫と仲良く過ごすこと、健康に過ごすために食生活と運動には意識をすること、は続けていければいいのかなと。

結婚したのに独身時代との違いを一切感じないように生きていられるのは、夫のおかげです。

 

27歳にして急にまた大学に通いたいと言い出した私にも、夫はなにひとつ驚かずに肯定してくれました。

もしも夫が同じことを言いはじめたら、私は素直には肯定できないかもしれない。そう思えば思うほど、夫には深く感謝をしています、去年社長になった夫は今年はさらに飛躍しそうな予感があるので、それをサポートできれば嬉しいです。

 

あ、個人的には料理教室でフランス料理の基礎を学びたいな〜!

実は自分で作るパテドカンパーニュを上達させてみたい、という密かな野望があります。いつもぐちゃっとなってしまうし、べたっとした感じになってしまうのが悩みでして。それさえうまくいけば、コース料理がもっと上手に振る舞えるはずなので、これはどこかで達成してみたいものですね……。

ちなみに、フランス語でフランス料理を学ぶ、ってのがベストな予感。(フランス語も上達させたいので、そういう教室を探しています)

 

また、私はついついアジア料理(というか母国のシンガポール料理ですね)ばかり作るので、家で振る舞えるように和食の基礎ももうちょっとつけたいなと思っています。和食こそ、難しいって、あれ料理するようになるとよくわかりますね。

 

そんなこんなで、年始の抱負。

28歳の私の一年が、いままでで一番素敵な一年になりますように。私の大好きなみんなが、楽しく過ごせるように。たくさんの祈りと愛を込めて、それでは今年も一年、どうぞよろしくお願いいたします。

 

以上、雨宮美奈子でした。

 

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今週のお題「2019年の抱負」

 

 

 

2018年。ロックスターになれなかった私も、28歳にはなれたから

実は先月末、誕生日を迎えました。

ここに書きそびれていたまま、さもずっと前からずっと28歳だったように振舞っています。どうもこんにちは、雨宮美奈子です。

とか書いているうちに、もう大晦日。なんとこれ、駆け込み投稿です。

 

今年の誕生日は、福岡の実家で家族に祝ってもらいました。

 

https://www.instagram.com/p/BqiGZ3HjOQp/

 

いまさら年齢を重ねたところで、ブログにわざわざ何か書く必要などあるだろうかとも思ったし、特段変わったこともない気がしていたのだけれど、ちょうど1年前のブログを見ていたら、やっぱり27歳になったばかりの私と今の私には乖離があったことに気が付いたので、ちょっと徒然と書いてみます。

 

以下、かなり思うがままに書いたので、少々読みづらい文章になっているとは思うのですが、素直な気持ちを優先して力を抜いて書いてみたので悪しからず!

 

《一年前のブログ》

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ずっとアラサーだなあと感じていましたが、28歳となればこれはもう明確にアラサー。なんなら、プレ30代って感じで、平成生まれの私ですらもう決して若くないことを日々突きつけられている今日この頃です。

 

最近、芸能人や歌手でいい子を見つけて年齢を見ると、年上なことも同じ年齢なこともありますが、ちらほらと年下なことも出てき始めました。

年齢なんて、所詮背番号。

そんな背番号にたいした意味がないことはわかりつつも、才能溢るる人に出会った時にその若さに触れると、この子年下か、と一抹の驚きはさすがに出ちゃうわけです。

 

決して若くはない私の、これからの生存戦略。

そういったことを考え、布石を打っていく。

力を抜いて、したいことを大優先に生きていく。

 

そんな28歳にできればいいな、と思います。

夢は謙虚に追い続けながら、それでも挑戦を止めずに進み続けられたら。周囲の人間を大事にしながら。疲れた時に人を突き放さずに、そっと距離を置ける、そんなアジャストができる大人になることを目標にします。

 

実は私、年齢を重ねるごとに少しずつ自分のことが好きになれているんですよね。過去の自分に言ったら、きっと信じないだろうな。

年齢を重ねるたびに、自分を好きになる。うん、こんないいことはないなと思います。

 

思えば17歳の頃は、年齢が重なっていくことがとんでもなく怖かった。

若さにしか、きっと自分の自信を担保できるものがなかったのでしょう。なんて可哀想な過去の私。

17歳の自分の市場価値(それは未来的にも、性的にも、いろいろな方面で)を理解していた17歳だったように思うし、当時は自分の年齢が重なっていくことを「若さが失われていく」という表現をしていました。

みんなが興味があるのは、若い私。では若くなくなってしまった私には、何が残るのだろう?

 

早死にするロックスターに憧れを抱いていた田舎の女子高生だった私は、27歳までに死ななくてはなんて思っていたし、逆算すれば人生は残り10年!やばい、急げ!なんて必死になっている部分もありました。

 

さて、そんな女子高生も今や28歳。

もはや、カート・コバーンも、エイミー・ワインハウスも、リッチー・ジェームスも私より年下になっちゃったよ。ロックスターになろうとは思わないけど、いやちょっとなりたかったけど、結局なれなかった。

 

しかし、堅実な国立大学を卒業し、愛する人と結婚し、また大学で今も勉強している私のどこがロックスターなんだろうね。平和じゃん。

結局ベースギターで人を殴る28歳にはならず、大学の勉強会で人を論破ばかりしている28歳になりました。これが理想だったかはわからないけれど、楽しいのでいいかなってかんじです。

 

さて、今は紅白を夫や友人らと見ながら「あの歌はこうだ」とか色々とわいわいやってます。東京で過ごす年末も慣れて来たもんだ、来年もどうかいい年になりますように。今年の振り返りは、来年に持ち越しで。だって今は紅白見るので忙しいし、まもなく蕎麦を茹でなければならないので。

 

さ、皆様に愛と感謝を込めて、良いお年を!

 

 

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振り向けば冬。最近の近況あれこれ、連載それこれ

ハロウィンが終わった、11月がきた。

つい最近まで「半袖?いや今日は長袖かも?」なんて夏服と冬服を往来していたら、何かをすっ飛ばして急に冷え込んで、いつの間にやら冬の匂い。信じられないほどに季節の移り変わりが年々早く感じられ、ああ私も年齢を重ねたのだなという事実を突きつけられますね。

 

なんだか疲労に満ちている最近の私の身体は、なにをやっても具合が悪い日々が続いています。いやはや、これも年齢のせいよというのなら、もうどうしようもない。それでもちょっぴり抗ってみようじゃないのと、健康食品や運動などに少しは気を使っています。少しはね。

 

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最近は六本木ヒルズの49階にある「アカデミーヒルズ」というスペースを月額で借りているので、こんな夜景を見ながら(反射してる私がバッチリ写り込んでるけど!)週に2日くらいは六本木で仕事をしています。

いまさらだけど、六本木ヒルズからの夜の眺めって本当に都会的で胸に突き刺さるものがあります。私、田舎者なのでね。

 

じゃあ残りの3日はどこにいるのと言われたら、大学の図書館や学食で原稿をしたり、本を読んだり。だいたい本郷にいることが多いです。東大の図書館は本当にわくわくするぐらい豊富な書籍があって、読める論文などもたくさんあって。これだけでも通学する価値があるので、残りの在学中は目一杯活用したいなあと思う日々です。

 

さて、最近書いているものなど。

まさに昨日、小学館の「Suits woman」という女性向け媒体にてコラムの週刊連載を始めました。(いえーい、ぱちぱちぱち!)

 

suits-woman.jp

 

連載名は『今日も笑顔でかわしてこ!嫌な女への処方箋』。

 

これだけ聞くとただの毒舌コラムに聞こえるかもしれないけれど、個人的には「誰かを傷つけるような内容で締めくくる」ことが一番嫌なんですよ。

 

日々の生活の中で、どうしようもなくストレスを与えてくる女子って、やっぱりどうしてもいるわけです。そういう嫌な女と向き合った時に、自分の受けるストレスは減らしつつ、でも相手を傷つけないようなところでうまく最大公約数を見つけて対処して、お互いうまく生きていこうやみたいなライフハックについて話しています。

 

私の毒のある言葉が続く時もあると思いますが、その奥には「君の気持ちはわからないし、なぜそんな行動をしてくるのかもわからないから、毒を吐かせてくれ。でも君を傷つけたいわけじゃないから、私も考えてみるよ」という気持ちを真剣に込めています。

 

ちなみに挿絵のイラストは、実の妹に描いてもらっています。

これ描いて、と少ない情報で頼んでも一瞬で私の意図を汲み取り、ぱぱっと数十分で仕上げてくるので「さすが我が妹よ」と褒めたたえたくなります。姉妹で二人三脚、連載していければなあと思う日々です。

また、自分が昔働かせてもらっていた小学館で連載が持てたというのも嬉しいなあと噛み締めています。久々にこの連載のために神保町の小学館に打ち合わせに行ったら、当時の知り合いにエレベーターで会いました。こんなこともあるのね。

こちら毎週更新(週にひとつのテーマを前編後編で2本)ですので、こまめにチェックしてもらえればこれ幸い!

 

そして、有料メールマガジン「猥談タウン回覧板」では、隔週連載の私の連載が昨日ついに第10回目を迎えました。

 

昨日公開された連載は、こんな感じのキャッチーな文章がついています。

 

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無料公開じゃないからこその空間の中で、ちょっぴりディープな性的なエッセイをつらつらと書かせていただいています。今回は私の17歳の頃の思い出を、前回はタバコを吸う男のエロスについてなどなどを書きました。

隔週連載の私の連載『不道徳性教育講座』、ぜひこちらもチェックしていただけると。まぐまぐの有料月額会員になるか、noteでも月額orバラ売りしています。

 

「私の処女は、あのとき国道沿いのラブホテルに置いてきました。」 #猥談タウン回覧板|佐伯ポインティ|note

 

 

あとは引き続き、グルメ系もちらほらと書いています。

 

【なのにメシ】焼肉なのにファーストフード?牛角創業者が始めたニュータイプの焼肉店が今アツい | Rettyグルメニュース

 

10月25日はパスタの日!「ポタパスタ」の人気ランキング | みんなのグルメ編集部

 

マッキー牧元氏に学ぶサッポロ一番絶品レシピ!料理苦手男子が挑戦したら驚くほどウマかった | Rettyグルメニュース


様々なグルメ系の媒体にお世話になり、グルメも結構一通りやってきたな〜と思うので、そろそろ得意な美容ネタや旅行ネタの方向の記事ももうちょっと増やしていきたいなと思いつつ。

だけど、大学でやっている勉強なんかにももう少し時間を割きたいと思いつつ。

 

他には無記名の記事や、別名義での小説の連載(海外メディア)などもありつつ。色々と自由に楽しくお仕事をできているので、本当にありがたい限りです。(随時お仕事は引き続き募集中です……!編集者の皆様よろしくお願いします!)

PROFILE - 雨宮美奈子、美徳はよろめかない

 

他に最近のトピックといえば。

 

一度会ったきりになっていた知人と、5〜6年ぶりぐらいに思い切って再会してサシで飲みに行ったところ、なんだかその日から一気に距離が縮まってよく話すことが増えてそれが妙に楽しかったり。(小さな縁も末長く大事にしろってことですね)

 

東京コレクション(Amazonファッションウィーク)に今年もいくつか参加し、ファッションショーを見てきて改めてファッションの持つ力に感動をしたり。

 

先々週は夫とシンガポールに行ってきたから、その話もまとめたいと思っていたり。でも実は明日からは私香港とマカオに旅立つので、書くことが全然追いついておらずだったり。

 

そんな今日この頃。もっと色々発信していきたいのだけれど、なかなか追いつかず。体調を崩すこともあるし、私生活でうまくいかないことも多いけれど、なんとかかんとかやってます。今日も生き抜きましょう。

 

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飛行機の中、夜景を見下ろしながら

ただいまシンガポールに24日という弾丸旅行で、帰省している。

 

この文章は強風に揺らめく飛行機の中、窓からフィリピンのマニラの夜景を眺めながら書いている。

マニラの夜景はまばゆく美しいが、光と光の間隔が広く、まだまだ経済成長の真っ只中だなあと思わせる。東京や香港の夜景はもっとみっちりと詰まっている。こういうところに差が出るのか。

 

思い返してみれば。

私がここまで上手に日本語を使えるようになって、日本人らしい振る舞いをそれなりに身につけてもなお、やはりまだお客様のような気持ちで日本、そして東京での日々を過ごしていることに気がつく。

 

味噌汁を飲まない日々が続けば和食がどうしようもないほど恋しくなるというのに、温かいお風呂に肩まで浸からないとすっきりしないのに、好きになるのはいつも日本人の男ばかりなのに、でも私はやっぱり日本人にはなりきれないらしい。

 

幼少期の思い出を記憶の奥からたぐり寄せれば、フィリピン人のメイドさんの記憶が真っ先に思い浮かぶ。

 

当時シンガポールで一軒家に住んでいた私の家族には、いつだってフィリピン人の女性のメイドさんがつきっきりだった。母親のいないところでは、随分と横暴に振舞っていた3歳児だったように思う。

甘やかしてくれるメイドさんは、いつだって私が望めば我慢させずに甘いものはくれるし、大好きなケンタッキーのチキンとマッシュポテト(これ日本にはないんだ)を食べさせてくれた。私はさながら、わがままな娘様というかんじだ。

 

私の人生を形作った基盤は、やはりどう思い返してもシンガポールにある。

今ではシンガポールに帰省するよりも香港や台湾などに仕事やプライベートで行く用事がどうしても多いが、香港に行く時とシンガポールに行く時とでは胸の高鳴りが随分と違う。やはり、祖国というものは自分にとって特別な場所なのだ。不思議なもんだけども。

 

東京以上に都会としか言えない、バブルで最先端なものに囲まれたシンガポールの大都市こそが、私にとっての懐かしい風景。原風景。

 

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私の頭の中には皆のように田んぼが広がる通学路や、朝ごはんを作るために台所に立つ母がトントンとまな板の上で包丁をリズムよく刻む後ろ姿はない。

 

私の頭にあるのはきらめくばかりのネオンとビル街、そしてフィリピン人メイドの作ってくれるちょっと味のズレたご飯なのである。

 

現在東京にて夫と二人暮らしをしているが、我が家には家事手伝いのおばちゃんが度々きてくれる。私はそのおばちゃんに頼って生きているし、彼女がいなくなってしまえばどうにもこうにも、現在の我が家の使っている洗剤の銘柄ひとつさえわからなくなってしまうほどだ。家事は外注するもの、そう思って生きてきた。

 

日本の人にこれを話すと、ときに怠惰な嫁だと笑われることがある。

まあ、仕方ない。

でも私とあなたでは、きっと頭の中に形作られている様々な文化や文脈がまったくもって全部まるっと違っていて、価値観なんか特に大違いなのだから。

 

その理由はきっと私の見た目が生粋のアジア人のハーフってことで、日本人そっくりな見た目をしていることだろう。もしも私が金髪碧眼で同じことをすれば、「なるほどそれが欧米スタイル」ともう少し理解を早めてくれそうなものだが。違うか?

 

シンガポールの空気を吸う時、私はきっと自分の感覚に正直になっている。感性や心の声に素直になれる。ああ、ここだなあと思う、私の生きる場所は。

日本人に擬態して生きている日々からの解放は意外と大きなもので、こういう帰省は私の心を安定させてくれる大事な呼吸でもあるのだ。

 

再び、夜景を眺める。

マニラの夜景が途切れていく。

セブの上空は通るのだろうか。ハノイはの上は?ジョホールバルは?

 

そうやって少しずつシンガポールに近づくたびに、私にとって聞き馴染みのある都市の名前がディスプレイに映し出される。

 

「現在、当飛行機はフィリピン上空を飛んでいます」

 

チキンビリヤニを選んだのに、なぜだかほうれん草のおひたしや蕎麦のついたへんてこな機内食を食べながら、私は「まあ、和食も好きなんだけどね」と肩を竦める。

シンガポール航空よ、なぜこんなセットにした。めんつゆとビリヤニって、あんた合うわけなかろうよ。

 

シンガポールと日本を愛する私だから、この機内食の変なセットも受け止めてやるけども。

 

まもなく、シンガポールへ到着しそうだ。ただいま。

 

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