Minako Amamiya

雨宮美奈子、美徳はよろめかない

メンヘラリティ・スカイ



11月4日に東京で開催されます、第十七回文学フリマにて頒布予定のメンヘラ同人誌『メンヘラリティ・スカイ』に僭越ながら寄稿させて頂きました。(他にも寄稿予定ですが、取り急ぎこちらのご紹介を!)
 
主催者であるはるしにゃんさんが書かれた分かりやすい紹介記事はコチラ
 
 
ちなみに『宣伝してくださいね』とわたしの後輩であるメンヘラ神(はるしにゃんさんとの共同編集者)にLINEのメッセージで急かされたので、しかもそれをうっかり読んで既読にしちゃったので、このように慌ててブログを書いている次第でございます。だって、メンヘラからは逃げられませんからね。
 
 
さて、こんな本に仕上がったようです。
 
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表紙の女の子が少し微笑んでいるのが抜群に良いですね。
裏表紙の女の子達がめちゃカワで、甘酸っぱい&苦しい記憶や思い出をついつい思い出させられるのも良いですね。

 
 
断固としてメンヘラじゃないと自負しているわたしには、メンヘラ同人誌に寄稿を依頼された時に何を書けば良いのやらサッパリでしたので、メンヘラじゃないんだけどまあこういう青春送ってきましたわ、という己の中高6年間の青春の日々を実話そのまんま、ノンフィクションに書かせて頂きました。タイトルは、『わたしはメンヘラじゃあ、ない』です。
 
こんなんでいいのかな〜と思ったので、試しに入稿する前に、何人かのわたしがメンヘラだと思っている人たちに読んでもらったところ、「ハァつらい、読み進められない」というリアクションを貰いました。なるほど、わたしの生活がとても彼ら彼女らにはまぶしすぎたんだろうなって思うことにしています。「めっちゃわかるわ」という意見はかなりあったけど、全て切り捨てて聞いてないふりをしています。
 
 
全部で1万2千字ほど書かせて頂きましたが、出だしだけ、ほんのちょっとだけ載せておきます。
  
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「わたしはメンヘラじゃあ、ない」  雨宮美奈子
  
 
 手首をきる、わけじゃあない。
 オーバードーズして運ばれるわけでもなければ、
 精神科に入れられたこともあるわけじゃあ、ない。

 それでも過去の恋人たちに、わたしはどうして、
 どうして『メンヘラ』だって言われなくちゃあ、ならないのだろう。
 
 まっさらな傷跡ひとつない手首を、
 自慢にもならぬ自慢としながらわたしは今日も、
 自分が最もありきたりな人間であることを自覚しながら、
 日々を過ごしている、日々を浪費している。
 
  
唐突な書き始めではあるが、要するに自分はメンヘラであるということを、わたしは一切合切思わないわけで、ということで爽やかにサクッと自分の過去を皆様に分かりやすくお伝えしながら、どうかご一緒にこいつはメンヘラではないな、という再確認のお手伝いをしていただきたいのである。
これが本文の主旨ゆえ、お忘れなきよう。
 
中学生の頃、部活動の人間関係がうまくいかず、というそれはもうありきたりで誰だって通るような出来事に遭遇した時に、わたしは自分が世界で最も苦しい人間であると感じていたのだった。
さて当時、何があったかをざっくりと説明するならば、インターネットで気軽に誰でもブログを書けるようになった頃だったので、わたしはホームページやブログを開設し、それを誰が見ているわけでもないのに更新する日々を送っていた。
中二病という単語がまだ無かったのではないかと思うあの頃に中二だったわたしは、椎名林檎というメンヘラ女御用達アーティストのいちファンであり、そのファンサイトをこつこつと丁寧に作っていた。サイト名は『病的少女。』、思い返すだけですばらしすぎるネーミングだと今も感嘆する。最後の句点までしっかりと含めるのが、個人的にはとても大事なポイントであった。 ………..つづく

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また、なんとこの冊子、メンヘラップなるものもCD音源としてついているようで、耳でも楽しめるとのこと。読んでメンヘラ、聴いてもメンヘラ、いつだってメンヘラにどっぷり浸かれる素晴らしい冊子となっているのではないでしょうか。寄稿しなかったとしても普通にわたしは買ってると思います。渾身の一作感がありますね。
他の寄稿者の皆様は、Twitter界などで名を馳せている『メンヘラオールスターズ』といっても過言ではない方々なので、メンヘラという単語に眉毛がぴくりと動く人は買って損は無いかと思います。あなたの読みたかったメンヘラが、必ずそこにあるでしょう。
 
 
(個人的にかなり気になっているのは、周囲の人から噂だけは聞く京都大学サークルクラッシュ同好会会長であります、ホリィさんの『サークラとメンヘラ』という文章ですね。他のみなさんのも全部気になるんですけど、サークラに迷惑かけられたことたくさんあるのでこれが特に気になっています)
 
 
 
当日はこちらのブースにもちょこちょこ顔を出しながら文フリをうろうろする予定ですので、買って頂いた方で希望する方はわたくしよりサインでもハグでも、メンヘラダンス(手首を切る動きを強調しながらヘドバンする雨宮美奈子のオリジナルダンス)の披露でもなんでもします。
 
会場は東京流通センター第二展示場で、ブースはC-58になるようです。
メンヘラに興味があることを認めたくないあなたでも、文フリ自体が面白いと思うので、どうにか言い訳して皆さん是非きてくださると幸いです。
 
どうかよろしくおねがいしまーす。